北雄ラッキー(本社・札幌市)の8月中間決算は11年ぶりに既存店売上げが前年中間期を上回った。デフレの進行や競合店との価格競争で売上げの前年割れを続けてきたが、昨年10月ころから改装効果と催事に併せたMD(マーケティング)で品揃えを工夫する商品政策が買い物客の需要とマッチして売上げが上向き、今期の3月からも好調を持続した。また、下期に入って最初の9月売上げも100・7%と昨年同月を上回った。(写真は好調な北雄ラッキー栗山店)
8月中間の売上高は215億8100万円、営業利益2億1400万円、経常利益1億7400万円、純利益9400万円だった。前年中間期と比べて0・1%増収、3%の営業減益、1・3%の経常増益、89・3%の純利益増。3月に遠軽店(遠軽町)、4月に美しが丘店(札幌市清田区)、5月に星置駅前店(同市手稲区)をそれぞれリニューアル、既存店投資は3億7600万円をかけた。
部門別売上高は、生鮮食品82億5100万円(前期比99・7%)、一般食品97億3000万円(同101・4%)、衣料品23億7800万円(同101・7%)、住居品8億6100万円(同98・6%)、テナント売上げ3億5400万円(同100・7%)などとなった。
既存店売上げは、3月101・0%、4月95・9%、5月101・8%、6月103・6%、7月99・3%、8月100・5%で中間期では11年ぶりに前年中間期を上回る100・7%になった。既存店リニューアル効果に加えて夏場の焼肉や涼味商品などが好調に推移、52週MDがうまく回転して客単価も上昇した。ちなみに中間期の客数は対前年中間期と同じ100%、客単価は100・3%になった。
なお4月時点の通期予想では売上高を436億5000万円にしていたが、倶知安店(倶知安町)の開店日が当初の11月から来期以降に後ずれしたため8億円の減収、428億5000万円に下方修正した。利益面は期初想定通り。
下期に入って最初の9月売上げは新店が一巡したためすべて既存店扱いになったが、100・7%と前年9月を上回った。生鮮野菜や水産、畜産が好調だったほか衣料品も例年の気候となって秋物がよく売れ107%を記録した。客数は99・2%、客単価は101・5%だった。