北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)は2025年6月10日、札幌証券取引所で、個人投資家向け会社説明会を行った。桐生宇優社長が、直近の業績と施策方針を説明した後、集まった個人株主の質問を受け付けた。(写真は、札証IRで個人投資家と対話する北雄ラッキー・桐生宇優社長)
この日、会場の札証2階会議室に集まったのは約50人の個人株主。桐生社長は、減収減益となった前期業績を振り返った後、2025年度は、増収増益の予想を説明した。桐生社長は、「省力化投資が低価格を追求するための手段になってしまっていた。省力化しても品質を追求する方向を見失わないようにする」とかつての“品質のラッキー”のDNAを復活させることを示唆した。また、生鮮デリカセンターを活用した食カテゴリーで、製造小売業への変革を目指していることも強調した。
概要説明の後、個人株主との質疑応答が行われた。ある株主は、「北49条店を愛用しているが、改装が行われておらず、買いたいという気が起こらない。イオンの栄町にお客を取られているのではないか」と質問すると、桐生社長は、「改装をしなければならない代表的な店舗は、北49条店と菊水元町店だ。改装したいが現時点では取り組めない。今年は、千歳錦町店の改装を行い、中型店のモデルとなるようにしたい」と答えた。
また、九州から参加したという株主は、「ラッキーが進出していない十勝地区などに店を出す考えはあるか」と問うと、桐生社長は、「十勝には競合店が多く、単店では無理だと思う。ドミナント(集中出店)でなければ勝てない。いずれは自力をつけて出店したい」と答えた。札幌市内でも空白地域への出店意欲があるとした上で、「豊平区のある物件には出たかったが、価格面で折り合わなかった。土地のリサーチは続けているが、なかなか良い物件がない」とした。