トライアルカンパニー(本社・福岡市東区)が2025年6月4日、「スーパーセンタートライアル砂川店」(砂川市空知太西1条2丁目1-16)をオープンさせた。砂川市や滝川市などを中核とする中空知地区では、2012年11月にオープンした「マックスバリュ滝川本町店」(滝川市)以来、13年ぶりの本格的な新規スーパー。買い物客の流れを変える新店舗となりそうだ。(写真は、2025年6月4日にオープンした「スーパーセンタートライアル砂川店」)
オープン日には、約300人が並び、真新しい店舗の開店を待った。トライアルは、北海道では「車で15分、人口3万人」を出店の条件としている。砂川市の約1万5000人、滝川市の3万6000人は、十分に出店の要件を満たす。それどころか、2店舗あって不思議ではないエリアと言える。オープン2日目も、年齢を問わず客の流れは絶え間なく続いた。
「スーパーセンタートライアル砂川店」は、トライアルの標準店舗の位置付け。食品や酒、日用品のほか衣料品や家電、ペット用品などを揃え、地域最安値で提供する。昨年道内に進出してきた「ロピア」のような奇抜さはなく、演出をしない抑制的な売り場となっている。店舗の半分が食品、半分が非食品という売り場構成。
中空知地区では、アークス、イオン北海道、コープさっぽろの3極体制が均衡を保ってきた。13年前に出店した「マックスバリュ滝川本町店」以降、3極の新規出店はなく、価格競争では一服感が長く続いてきた。「業務スーパー」の居抜き出店はあったものの、3極対抗軸として飛び込んだのがトライアル。現状価格に慣れた買い物客にとって、予想の下をいく価格と清潔な店舗の求心力は高い。初日から湧き出るように買い物客が集まってくる光景は、店舗近辺の風景を一変させた。均衡する3極体制に風穴を開けるトライアルに、中空知の買い物客は、引き寄せられている。