イオン北海道(本社・札幌市)のコンビニ型スーパー「まいばすけっと」が9月以降、続々とオープンする。6日には「北11条東8丁目店」がオープン、20日には「平岸3条8丁目店」、月末には「北23条西3丁目店」が続く。「まいばすけっと」の店舗数は年内には13店舗まで拡大する。札幌都心部は食品スーパーやコンビニ、ドラッグストアとの三つ巴競合がますます激しくなりそうだ。(写真左は6日オープンの北11条東8丁目店、写真右はオープン準備が進む北23条西3丁目店)
「まいばすけっと」は、コンビニ並みの広さの店舗に、生鮮食品や惣菜類をコンビニ以上に品揃えしたミニスーパー。
出店コストを低く抑えために比較的利便性が劣り、空きスペースになっている集合住宅や事務所ビル1階に出店しているケースが多い。
ミニスーパーは、10年以上前に当時のカウボーイが札幌市内で展開したことがあるが、当時はまだ人口構成の高齢化も現在ほど進んでおらず郊外の食品スーパーが続々誕生していた時期。買い物難民という言葉も生まれておらず、撤退を余儀なくされた。
「まいばすけっと」は、チェーン展開するミニスーパーとして昨年5月から札幌市内に登場、業界からは「採算ベースに乗せるのは難しいだろう」と早期撤退を予測する声も多かったが、出店開始以来1年半で二桁の店舗数にまで増やしている。
コンビニ業界は路面店で駐車場を広く取ったフォーマットが主流になりつつあり、都心部から周辺部へ出店ポイントを移動させている。「まいばすけっと」は、都心部の駐車スペースのない店舗が多く、買い物客は徒歩か自転車の近隣を商圏に想定している。コンビニの出店できないようなエアポケットの立地に積極的に出店する戦略だ。
高齢化によって車から徒歩というように商圏が狭くなる傾向が今後も続く。小型コンパクトな売場は消費トレンドになりそうな気配だ。