ダイイチ(本社・帯広市)は、9月中にも上富良野店(上富良野町)を道北アークス(同・旭川市)に譲渡する。ダイイチの上富良野店は旭川ブロックに含まれる店舗。同ブロック8店舗のうち7店舗は旭川市内にあるものの上富良野店のみが飛び地店舗だったため、全社的なスクラップ&ビルドを進めるうえで敢えてライバルの道北アークスに売却することにした。(写真は、帯広市のダイイチ本社)
業績が堅調な食品スーパーが個別店舗をライバルスーパーに譲渡売却するケースは珍しい。とりわけ、上富良野町では農協運営のAコープが閉店し、ダイイチと道北アークスが運営するふじの2店舗になり収益が見込める環境になるが、ダイイチは戦力を新店が予定されている音更店や札幌の清田店に集中するため飛び地店舗だった上富良野店の売却に踏み切ることにした。
道北アークスは、旭川が地盤だが、店舗網は美瑛、上富良野、富良野などにも広がっている。同社は、ダイイチから取得する店舗に既存の上富良野店を移転する考え。
業績が堅調な勝ち組スーパー同士で、今回のような個別店舗の譲渡売却が広がる可能性がある。