「イトーヨーカドーアリオ札幌店」(札幌市東区)の閉店まで、20日を切った。店頭には、お客が書き込むお馴染みのメッセージボードが掲げられ、多くの人が、感謝の言葉を書き込んでいる。その中には、店長からお客へのメッセージも掲げられている。(写真は、メッセージボードに掲げられている「店長からの感謝のメッセージ」)
鈴木一茂店長名で書かれたそのメッセージには、イトーヨーカドーの北海道の歴史にも触れられている。《帯広店から始まった「北海道のイトーヨーカドー」も札幌店の閉店で最後になってしまいました。丁度、1号店の帯広から50年・アリオ札幌では19年間の営業です》とし、長期間営業できたことへの感謝が綴られている。
鈴木店長は、アリオ札幌で店長を7年間務めていることを記した上で、印象的だった出来事をこう振り返っている。《2019年(原文のまま、同地震は2018年)の胆振東部地震の停電の中での店頭販売、20年コロナ禍でのモール休業中でのヨーカドーだけの営業、22年爆破予告での全館避難等事件もありました。また、農業高校祭やママフェス等のイベントを通して、地域のお客様とのふれあいを深められたことも幸いです》。
これらのことについて、鈴木店長は、《他の人が体験できないことを体験し、今では思い出です》と記し、店長としての仕事をやり切ったという達成感も滲ませている。結びでは、閉店セールなどを行うことを知らせ、《レジの混雑や品揃えが一部縮小になりご不便をお掛けすることもでてくるとは思いますが、最後まで従業員全員、精一杯販売を頑張って参ります》としている。A4コピー紙1枚に綴られた、約500字に店長が託した想いが伝わってくる、惜別のメッセージと言えるだろう。