北海道の「西友」閉店、各店舗に別れ惜しむ人の渦

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 1973年の「月寒店」(札幌市豊平区)以来、50年以上にわたって、北海道でGMS(総合スーパー)を展開してきた西友(本社・東京都武蔵野市)の灯が消える。2024年9月29日、営業している9店舗のうち、4店舗が閉店した。各店舗では、多くの利用客が詰めかけ、閉店を惜しんだ。(写真は、「西友平岸店」の閉店セレモニーに詰めかけた大勢の人たち)

 道内の西友9店舗のうち、この日、閉店したのは「福住店」(札幌市豊平区)、「平岸店」(同)、「清田店」(同市清田区)、「宮の沢店」(同市西区)の4店舗。16時過ぎに「福住店」を訪れると、店内の商品はほぼ売り切れ状態で、レジには、多くの買い物客が並んでいた。名残り惜しそうにスマートフォンで店舗を撮影する人の姿もあった。

 17時半頃に「平岸店」を訪れると、こちらの店舗も商品はほぼ完売状態。店内にはレジを待つお客が続き、従業員が「最後尾」の看板を持つ姿も。同店では、18時の閉店時間を過ぎてもレジ待ち客が続き、平岸街道側の出入り口で閉店セレモニーが始まったのは、18時20分過ぎから。歩道を埋めた多くの人を前に、店長が40数年間に及ぶ利用に謝辞を述べ、従業員一同とともにお辞儀をすると、大きな拍手が沸き上がった。

(写真は、シャッターが下りた「西友平岸店」)

 24時間営業のため、いつもは利用されないシャッターがゆっくりと下りていくと、古びた『SEIYU』の文字が浮かび出ていた。「平岸店」は11月9日(土)、「イオン札幌平岸店」として再スタートを切る。

 きょう9月30日には、「元町北二十四条店」(札幌市東区)、「厚別店」(同市厚別区)、「旭ヶ丘店」(同市中央区)、「西町店」(同市西区)、「手稲店」(同市手稲区)が、それぞれ18時に閉店して、道内の「西友」店舗が完全に消える。

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