2024年7月18日から労働組合の無期限ストで休業していた北海道の「業務スーパー」のFC(フランチャイズ)7店舗が、同年7月24日9時から全7店舗の営業再開に踏み切った。ただ、全店舗ともに在庫限りの営業で、再び休業する可能性がある。(写真は、2024年7月24日から営業を再開した「業務スーパーすすきの狸小路店」)
(写真は、在庫限り販売の店頭告知)
営業が再開されたのは、エス・インターナショナル(本社・横浜市中区)の子会社、ケヒコ(同・同)が北海道で展開する「業務スーパー」7店舗。ケヒコ従業員を含む全国一般東京労働組合エス・インターナショナル支部は、6月末の時限ストに続いて、7月18日から無期限のストに入っていた。ストの理由は、代表取締役を務める、人物による会社資産の流用や、放漫経営による労働条件の悪化について、団体交渉に応じないこと、さらに業績を顧みない、経営側の都合による自己破産申請の準備などを阻止するためだった。
会社側はその後、労組側との交渉を行っていないが、7月25日の給与支払いが、経営側からなされない可能性が高まったことから、労組側は、給与原資を自ら確保するため、営業再開に踏み切った。
ただ、フランチャイザーである神戸物産(本社・加古川市)から、新たな仕入れができない状態のため、各店舗にある在庫のみの販売となっている。労組側担当者は、「経営側が資金繰りの問題を神戸物産に伝えたことで、新たな仕入れができない状況。仕入れが再開できるかどうかは見通せないため、当面、各店舗の在庫限りの営業となる」と話している。
ケヒコが運営する札幌市、苫小牧市、室蘭市、岩見沢市、滝川市、旭川市の7店舗は、在庫の融通などをしながら営業を続ける見通しだが、在庫がなくなれば、再び休業する可能性もある。