「ファミマ」と「ファミマ」、南郷通挟んで向き合う構図

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「ファミリーマートの向こうにファミリーマート」という光景が、札幌市白石区南郷通18丁目付近で出現している。大きな通りを挟んで、ライバルコンビニ同士が向き合うことは珍しくないが、同じチェーン同士が向き合うことはそれほどない。(写真は、「ファミリーマート地下鉄南郷通18丁目駅前店」=手前と「ファミリーマート札幌南郷通18丁目店」=向かい側)

 手前の軒先が見えているのは、2024年6月20日にオープンした「ファミリーマート地下鉄南郷18丁目駅前店」(南郷通18丁目北1-20)。以前は、ここに「東光ストア南郷18丁目店」が入っていたが、2023年10月31日に閉店、以降は空き店舗状態だった。そこに居抜き出店したのがファミリーマート。売り場面積は約162坪と、コンビニとしてはやや広い。このため、一部スペースは利用していない。

 この店舗から、南郷通を挟んで見えるのが、「ファミリーマート 札幌南郷通18丁目店」(南郷通18丁目南3-11)。こちらの店は、2014年9月24日にオープンしており、店舗年齢は10年目。同じコンビニブランドが既存店の近くにオープンするのは、多くは移転新装のケース。既存店横に今年5月15日にオープンした「ファミリーマート地下鉄平岸駅前店」(豊平区平岸2条7丁目4-23)もその一例だった。

 今回は、近いといっても向かい同士。南郷通の動線も違うし、地下鉄南郷通の出入り口も違う。相殺効果よりも相乗効果が出るという判断のようだ。ちなみにオーナーは同じだという。道内で「セイコーマート」(1092店舗、2024年5月末)、「セブン-イレブン」(994店舗、2024年5月末)、「ローソン」(702店舗、2024年2月末)に大きく離されている「ファミリーマート」(234店舗、2024年5月末)。それでも出店戦略は、3チェーンに劣らずしたたかだ。

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