北海道新幹線札幌乗り入れで再開発が進む、JR札幌駅周辺。相次ぐ商業施設の閉店で、日常に欠かせない100円ショップが札幌駅周辺でゼロになった。JRを使う通勤客が仕事帰りに立ち寄ろうとしても、大通まで足を運ばなくてはならず、100円ショップが遠い存在になっている。(写真は、JR札幌駅南口付近)
JR札幌駅周辺には、元々100円ショップが少なかった。そうした中で新幹線工事が始まり、2022年6月末に「ダイソーサツエキBRIDGE店」が閉店、そして2023年8月末に、エスタ閉館に伴い「キャンドゥ札幌エスタ店」も閉店した。同店はエスタ地下2階で営業していたが、大型店の位置付けで駅周辺の100円ショップ需要を一気に引き受けていたような店舗だった。この店舗の閉店によって、駅周辺は「ダイソー」も「キャンドゥ」も「セリア」も「ワッツ」もない、100円ショップゼロ地帯になった。
一方の大通周辺は、100円ショップが集中している。元々各ブランドが複数展開していたが、こちらも再開発に伴うビル建て替えで閉店するケースが増えている。それでも、現在は、「ダイソー」が「Standard Products」業態を含めて3店舗、「キャンドゥ」は2店舗、「ワッツ」が1店舗を展開している。「セリア」は4丁目プラザの閉館に伴って閉店、その後は出店していない。
100円ショップは、生活に欠かせない商品が揃っているほか、家庭内や会社内でのちょっとした行事に必要な小物類を調達するのにも便利な場。札幌駅周辺の100円ショップゼロ現象は、大いなる機会損失といえそうだ。「近くて便利」なのは、コンビニだけではない。