小型食品スーパー「DZマート」を展開するダイゼン(本社・上川郡鷹栖町)は、6月16日に「留萌沖見店」(留萌市)を出店したのを皮切りに、今期(2023年9月期)中に5店舗を出店する。来期(2024年9月期)も10店舗近くを出店、売上高100億円超えを狙う。(写真は、建設中の「DZマート滝川朝日町店」=2023年6月初旬撮影)
ダイゼンは、これまで年間2~3店舗の出店を行ってきた。飲料や酒、菓子、グロサリー商品を中心とした小型店だが、ここにきて店舗フォーマットが確立、ローコストオペレーションによる収益確保も順調に進みはじめ、金融機関、食品卸の支援体制も整ってきたため、高速出店に踏み切る。
今期の新店として6月16日に「留萌沖見店」をサツドラ店舗跡に居抜きリニューアル出店、好調な滑り出しを見せている。「留萌地区にはディスカウント店が珍しいこともあって、お客さまの支持を得ており、初年度から黒字化できそう」(柴田貢社長)。7月14日(金)には「滝川朝日町店」(滝川市)、7月下旬には「北見屯田店」(北見市)、8月上旬には「深川店」(深川市)、9月下旬には「滝川新町店」(滝川市)を計画している。店舗はリースバック方式により、初期コストを抑えて早期に軌道に乗せる。「地域によっては早期黒字化は難しいところもあるが、少なくとも3年をめどに黒字化させたい」(同)と話す。
今期は、合計5店舗出店で総店舗数を28店舗にし、売上高85億円、経常利益2億円を想定。前期比13%程度の増収、前期並みの利益水準としている。来期は、10月中旬の「旭川四条店」(旭川市)の出店が確定しているが、他店舗の出店地域は現段階では決定していない。「居抜き出店の要望が多く寄せられており、ドラッグストアや農協系スーパー跡などに出店して、来期中には限りなく40店舗に近い体制を構築したい」(同)とする。
来期以降についても出店を継続、札幌圏を含めて全道に展開する一方、製造小売り業態の導入も視野に入れて差別化も進めていく。「大手スーパーの横にコバンザメのように出店することで、消費者の使い分けを誘発して売り上げを確保していく。製造小売りの業務スーパーモデルも追求したい」(同)と話している。