食品スーパーの豊月が「沼ノ端食彩館」をMD改装、ストアロイヤルティを高めディスカウント業態との競争力強化

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 食品スーパーの豊月(本部・苫小牧市)は、沼の端食彩館(同市北栄町1丁目)をマーチャンダイズ(MD)改装する。商品構成や販売方法を抜本的に変更するもので26日から一時休業し4月4日にリニューアルオープンする。沼の端食彩館は約5年前にオープン、同社の基幹店舗。MD改装で、消費者ニーズにより近づけた店舗にする。(写真は、沼の端食彩館)
 
 同社は、2年前から高質食品スーパーとして「LISTA店」(江別市大麻)、「BOSCO店」(札幌市手稲区)などを出店、ディスカウント業態とは一線を画した食品スーパーを指向してきた。消費者のストアロイヤルティが高まり2年目で軌道に乗り始めており、こうした高質スーパーでは欠けているMDを補強する実験店舗として沼の端食彩館を選定、MD改装を実施することにした。
 
 改装に先だって同社が加入する食品スーパーのボランタリー組織「セルコグループ」の加盟社やヤオコー(本社・埼玉県川越市)などに売場責任者を派遣して研修を重ねてきた。
 
 MD改装のポイントは既存店で高質ニーズを取り込み、対面販売を強化するとともに青果等では価格競争ができるようにする。また、セルコグループと大手商社の出資によって設立している輸入会社を通したグローサリー商品の品揃えを増やす。惣菜などデリカの構成比も従来よりも8%程度増やす。
 什器ゴンドラ、冷凍ケースも入れ替え、在庫管理単位(SKU)は1万5000程度にする。
 
 沼の端食彩館は、店舗面積が約2000㎡で5年ほど前にオープンしている。
 同社では、今回のMD改装で高質スーパーと既存店の弱点を補い、ディスカウント業態との競争力を高めていく考え。沼の端食彩館のMD改装が軌道に乗れば、「平岡食彩館」(札幌市清田区)や「虹ヶ丘食彩館」(北広島市虹ヶ丘)などに水平展開していく。

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