イオン北海道(本社・札幌市白石区)は3月9日、EDLP(エブリ・デイ・ロー・プライス)の小型店「マックスバリュエクスプレス新川3条店」(同市北区新川3条3丁目3-23)をオープンさせた。新聞折り込みチラシを廃止し、セールも行わず、同一商品を毎日同一価格で提供する。(写真は、小型新業態の「マックスバリュエクスプレス新川3条店」)
(写真は、畜産売り場)
「マックスバリュエクスプレス新川3条店」は、移転のため閉店した「ツルハドラッグ」店舗跡に居抜きリニューアル出店。最大の特徴は、店内調理のバックヤードを持たない点。イオン石狩PC(石狩市)から、肉加工品やデリカ惣菜商品を運ぶほか、近隣店舗のインストアベーカリーで作られたパンを運び、開店前に品出し作業を集中して行う。魚は加工品のみを置き、和洋日配品ともにベンター(販売業者)から仕入れる。バックヤードの調理人員がいないため、店舗の運営コストが下がる。
(写真は、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の簡便惣菜コーナー)
(写真は、冷凍食品コーナー)
住宅街という立地環境のため、足元の消費者が曜日や時間によって不利益を感じないよう、毎日が低価格のEDLP業態として、新聞や折り込みチラシを行わない。「マックスバリュ」店舗で行っている「フードデー」や「火曜市」、「道産デー」などの定番イベントも実施しない。その代わりに、イオンのアプリ「iAEON(アイイオン)で同店をお気に入り店舗登録すると、5%引きのクーポンが月3回発行されるようにした。
(写真は、完全セルフレジ)
レジは、完全セルフレジ6台のみとしてレジ周りに関わる従業員も少なくした。商品点数は約8000SKU(在庫保管単位)。運営の仕組みは、イオン北海道が展開しているコンビニ型食品スーパー「まいばすけっと」のノウハウを取り入れた。同社営業本部新業態開発グループの原田博暢プロジェクトリーダーは、「近隣のお客さまに週に何回も来てもらえるようなお店を目指したい。お客さまにどのくらい支持されるのか見極めながら、品揃えも変えていきたい」と話していた。狭小商圏でのローコスト運営のモデル店舗と位置付け、成果が得られれば店舗を増やしていく。
※店内写真は、いずれも許可を受けて撮影しています。