コープさっぽろ(本部・札幌市)は26日、「第3回北海道の森づくり交流会」をコープさっぽろ北12条店2階会議室で開いた。コープさっぽろでは、2008年10月から始まったレジ袋有料化に伴い、レジ袋辞退者1人につき0・5円を「コープ未来(あした)の森づくり基金」に拠出することで北海道の森づくりを進めている。交流会には、基金の助成先など森づくり関係者約100人が出席、交流を深めた。また、13年度の基金助成先の贈呈式も行われた。(写真左は、講演する中川重年教授、右は2013年度の基金助成先への贈呈式)
基金では、道内の10自治体と植樹協定を結び、コープの森を道内各地に広げ、植樹と育樹を実施しているほか、「コープ未来(あした)の森づくり助成制度」を設けて森づくりに関する団体の活動支援を行っている。
今回の交流会では、市民参加による森づくりで実績のある京都学園大中川重年教授が特別講演。中川氏は、「森づくりには多様な参加方法がある。遊びとレクリエーション、地域産業との関わり、セラピーの場としての森林など様々な関わり方で森林をデザインしていくことが求められている」と語り、京都学園大では学生が森林を整備して畑を作り、東北への千枚漬けお届けプロジェクトを実施した例を紹介、「400~500㌔の千枚漬けを送ったが。学生たちの意識がみるみる変わっていったことに私自身もびっくりした」と土や木に親しむことの効果を強調した。
その後、12年度の基金助成先の中から「Fの森づくりワークショップ」、「木育ファミリー」など3団体が活動報告をした。
また、13年度助成先に決まったNPO法人苫東環境コモンズや北海道新エネルギー普及促進協会、占冠村づくり観光協会など15団体への贈呈式も行われた。
審査をした基金運営委員長の北大森林政策研究室柿澤宏昭教授は、「今回は、バラエティに富んだ助成申し込みがあり審査には頭を悩ませた。助成して終わりではなく、森づくり活動を継続していけるようにサポーターになって貰い、助成先同士のつながりもできれば良いと願っている」と挨拶した。助成には100万円までの高額助成と10万円までの小額助成がある。なお、11年度の基金のうちレジ袋辞退者からの拠出は約2200万円。