マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の45回目は、豊平区平岸3条13丁目の「マックスバリュ平岸店」。(写真は、解体工事が始まった「マックスバリュ平岸店」)

 地下鉄南北線南平岸駅は、1971年12月の開業当初は霊園前駅という駅名だった。平岸霊園の最寄り駅であることから付けられた名前だったが、周辺住民の要望もあって、1994年10月の東豊線開業に合わせて南平岸駅に変更になった。

 そんな駅に寄り添って46年、2022年8月31日に閉店したのが、「マックスパリュ平岸店」。この店舗は、1976年10月28日、イオン北海道(本社・札幌市豊平区)の前々身の一社だった札幌フードセンターが10店舗目の「札幌フードセンター平岸店」としてオープンさせた。

 札幌フードセンターと北海道ジャスコが2000年10月に合併、マックスバリュ北海道が誕生。それから11年後の2011年に店舗名を「マックスバリュ平岸店」に改称した。46年間のうち、「札幌フードセンター」の屋号は35年間、「マックスバリュ」の屋号は11年間だった。地域の人たちには、「札幌フードセンター」の方が通りが良いかもしれない。

 敷地面積約706坪(約2330㎡)、地下1階、地上2階建て(1~2階が店舗、地階は駐車場)、延べ床面積は約1757坪(約5800㎡)の建物は、閉店から1ヵ月後の9月末から解体工事が始まった。解体は荒井建設(本社・旭川市)札幌支店(札幌市豊平区)が手掛けており、2023年2月末には更地になる予定。

 解体後に新店舗の建設が予定されている。具体的な規模などは未定だが、2階建てで1階は食品、2階はヘルス&ビューティーケアなどの売り場になりそう。オープン予定は2023年秋頃となっている。およそ半世紀ぶりに生まれ変わる店舗は、街にどんな活気をもたらしてくれるだろう。


86人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。