北海道に本社を置く株式上場スーパー4社の2022年7月度売上高は、値上げによる節約志向が現れている一方で、コロナ感染者増に伴う買いだめ需要が後半に出てくるなど、社会情勢に敏感に反応する消費環境だった。(写真は、札幌市手稲区のマックスバリュ新発寒店)

 アークス(本社・札幌市中央区)傘下10社の7月度は、全店売上高が前年同期比102・4%、既存店売上高は102・3%となり、3ヵ月ぶりに前年を超えた。客数は全店が98・9%、既存店が98・8%、客単価は全店が103・6%、既存店が103・5%となった。客数の前年割れが続いているが、商品値上げなどもあって客単価は2月以降、6ヵ月連続で前年を超えている。
 北海道6社の売上高は、全店、既存店ともに101・7%となり、北海道も3ヵ月ぶりに前年を超えた。客数は全店、既存店ともに98・7%、客単価は全店、既存店ともに103・1%だった。客単価の上昇は、1月から7ヵ月連続。東北3社の売上高は、全店が103・9%、既存店が103・6%になり、2ヵ月ぶりの前年超え。客数は全店が99・6%、既存店が99・3%、客単価は全店が104・4%、既存店が104・3%になった。収益認識会計基準適用前の数値を使用している。

 イオン北海道(本社・札幌市白石区)の7月度は、全店売上高が前年同月比100・7%、既存店売上高は101・9%になり、6月の前年割れから一転した。部門別では、衣料(レディース、服飾、キッズ、インナー、メンズ)が、全店108・6%、既存店109・6%と4ヵ月連続で増加した。食品(グロサリー、デイリー、農産、水産、畜産、デリカ、催事)は、全店が99・7%、既存店が100・9%となった。住居余暇(家電、文具、サイクル、携帯電話、ホームファッション、ヘルス&ビューティーケア)は全店が101・9%、既存店が102・9%。今期から収益認識会計基準を適用している。

 ダイイチ(本社・帯広市)の7月度は、全店売上高が前年同月比108・6%、既存店売上高は104・8%だった。全店売上高は昨年5月から15ヵ月連続、既存店売上高は昨年12月から8ヵ月連続で前年を超えた。7月1日に「自衛隊前店」(帯広市)がリニューアルオープンして、既存店を底上げした。部門別では、青果107・2%、水産103・2%、畜産108・5%、惣菜110・7%、デイリー117・6%、一般食品106・6%、日用雑貨106・5%、その他103・9%だった。

 北雄ラッキー(本社・札幌市手稲区)の7月度は、既存店売上高が前年同月比96・6%(ポイント経費以外は収益認識会計基準適用)になった。適用前の数値は98・4%。客数は95・1%、客単価は101・6%。客単価は3ヵ月ぶりに前年を超えた。


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