道内の食品スーパー各社は、デフレによる食品価格の値下りと価格競争が重なり出口のない競争を繰り広げている。そうした中で、各社は店舗の閉鎖や移転、リニューアルを継続し消費者の需要喚起に力を注いでいる。今年に入ってから道内食品スーパー各社が実施したリニューアルや新店を総ざらいしてみた。今回は1~6月の上半期をまとめた。
 

 1月、2月は大きな動きはなく、ホクレン商事が展開する「ホクレンショップひばりが丘店」(札幌市厚別区)の閉店(1月29日)とマックスバリュ北海道の「マックスバリュ澄川店」(同市南区)リニューアル(2月17日)の2件のみ。澄川店のリニューアルは、同社が行っている「リフレッシュT(ターミナル)」と呼ばれる地下鉄直結店舗のリニューアル。2階に直営のドッラグストアを導入したほか1階の総菜コーナーをシニア向けにシフト、ギフトコーナーも設けた。
 
 3月に入ると活発な動きが出てくる。マックスバリュ北海道が10日に「マックスバリュ手宮店」(小樽市)を17年ぶりに大規模リニューアル、16日にはイオン北海道が小型食品スーパー「まいばすけっと」の1号店として「南5条西10丁目店」(札幌市中央区)をオープンした。
 
 23日には北雄ラッキーが「新琴似四番通店」(札幌市北区)をリニューアル。その後は立て続けに動きがあった。24日マックスバリュ北海道が「ジョイ前田店」(同市手稲区)を激安業態の「ザ・ビッグエクスプレス前田店」に転換、27日は「マックスバリュ琴似店」リニューアル、28日トライアルカンパニーが江別市に「トライアル大麻店」を居抜き出店、30日コープさっぽろが「平岡店」(札幌市清田区)を18年ぶりの大規模リニューアル、同日にはイオン北海道によるまいばすけっと2号店、「南13条西22丁目店」(同市中央区)オープンが続いた。 
 コープさっぽろの平岡店リニューアルは、食品売場とドラッグの増床で店舗面積は3000㎡になった。また、トライアルはディスカウトン業態で知られるが、これまでの大型店から小型店にシフトする戦略的な店舗として大麻店を位置づけている。店舗面積は約900㎡。
 
 4月は、6日にコープさっぽろがJAの運営するAコープ店舗を引き継ぐ1号店となった「JAみねのぶコープさっぽろ店」(美唄市)をオープン、7日マックスバリュ北海道が「マックスバリュ静内店」(新ひだか町)リニューアル、13日北雄ラッキーが「シティびほろ店」(美幌町)をそれぞれリニユーアルした。
 
 5月は、12日にマックスバリュ北海道が「札幌フードセンター豊平店」(札幌市豊平区)を激安業態の「ザ・ビッグ豊平店」に転換、合わせてこれまで賃貸物件だった施設を取得して自己所有にした。18日はイオン北海道がまいばすけっと3号店として「北5条西22丁目店」(同市中央区)をオープン、31日津司が「卸売スーパー現金問屋手稲店」(同市手稲区)を居抜きでオープンさせた。この店舗は、店舗面積が7000㎡にもなる大型店で津司にとっても新業態。
 
 6月は、9日にマックスバリュ北海道が「マックスバリュ留萌店」リニューアル、23日には「マックスバリュ士別店」(士別市)を激安業態の「ザ・ビッグ」に転換、同日は北雄ラッキーが「発寒店」(札幌市西区)をリニューアルしている。
 
 上半期は、マックスバリュ北海道8店舗と北雄ラッキー3店舗のリニューアルや業態転換が目立った。
 7~12月の動きは次回に紹介する。


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