小型食品スーパー「DZマート」を旭川地区や道東、道北で18店舗展開しているダイゼン(本社・上川郡鷹栖町)の代表取締役会長で、4月2日に死去した柴田惠治氏(享年90歳)を「偲ぶ会」が13日、旭川市豊岡4条10丁目のセレモニーホームウィズなかむらで行われた。新型コロナの影響でこの時期になったもので、業界関係者や市内経済人などが遺影に向かって随時献花、故人を偲んだ。(写真は、ダイゼン会長故柴田惠治氏を「偲ぶ会」)
故惠治氏は、昭和6年9月河西郡芽室町生まれ。十勝農業学校(現帯広農業高等学校)卒。家業の柴田商店を継いだが高度成長期で地元の人口も減少してきたため、帯広に移り、帯広フードセンター(現ダイイチ)に転職。昭和40年にダイイチ旭川店の店長として旭川に転勤、その後、同業のふじスーパー(現道北アークス)に移籍、専務に就任した。
昭和49年5月、旭川市流通団地に食品現金問屋「大善」を設立、同62年には卸売業から小売業に転換、食品ディスカウントストアを開設。平成7年には酒のディスカウントストアをチェーン展開した。
平成12年に長男の貢氏に社長を譲り、代表権のある会長に退いた。貢氏は業態を小型食品スーパーに転換、平成22年に1号店「DZマート春光5条店」オープンさせ、現在に至っている。
「偲ぶ会」では、故人の来歴がビデオ上映され、「常に安く売れ」、「高く積め」など商売の基本を徹底したことやマイクを握って口上を述べるとその商品が瞬く間に売れていくことから、「マイク商法の達人」と言われたことなどが紹介された。
貢社長は、父惠治氏について、「根っからの商売人だった。特別な教育を受けたわけでもないのに、どうすればお客さまに喜んでもらえるか、買ってもらえるかが直感的に分かっている人だった」と話した。