ツルハホールディングス(HD、本社・札幌市東区)は、インバウンドの急減を受けて全国の「ツルハドラッグ」など6店舗を閉店する。北海道でも閉店が予定されており、道内で先行して閉店した「ダイコクドラッグ」に次ぐドラッグストア閉店になる。(写真は、臨時休業中の「ツルハドラッグ函館駅前店」)
ツルハHDは、新型コロナウイルスの感染拡大防止で小中学校や高校、特別支援学校の臨時休校になっている影響でパートなど人員不足が深刻化、全国の一部店舗で臨時休業している。北海道では4月16日から「函館駅前店」(函館市)、「阿寒湖温泉店」(釧路市)、「登別温泉店」(登別市)が対象。
今回、インバウンド向けに展開している北海道、愛知、京都、大阪、兵庫の5道府県にある6店舗を閉店することになった。具体的な店舗名は明らかになっていないが、5月15日までに閉店するという。
ツルハHDの子会社、ツルハ(本社・札幌市東区)は、新規出店しても売り上げが伸びなければ即閉店を決断するなど、店舗のスクラップ&ビルドには積極的に対応している。2014年10月に出店した札幌地下街の「ポールタウン店」は5年弱、15年4月に出店した「南1条店」は3年で閉店した。インバウンド向け店舗の閉店もこうした店舗スクラップ&ビルドの一環と見られる。
北海道ではインバウンド需要の急減に対応して、ダイコク(本社・大阪市中央区)が札幌市内3店舗、函館、小樽両市内の各1店舗、計5店舗の「ダイコクドラッグ」を3月から4月にかけて閉店している。新型コロナの収束が見通せない中、インバウンド需要を狙ったドラッグストアの閉店が続きそうだ。