新型コロナウイルスの影響で買い物需要が全国的に増えているが、北海道に本社を置く株式上場食品スーパー(SM)など4社の3月度の売上高前年比が出揃った。アークス(本社・札幌市中央区)やダイイチ(同・帯広市)、北雄ラッキー(同・札幌市手稲区)のSM専業各社は前年同月を超えたが、イオン北海道(同・同市白石区)は衣料の不振で既存店ベースは前年を割り込んだ。(写真は、「イオン札幌藻岩店」)
新生イオン北海道は、マックスバリュ北海道と経営統合して初の単月決算となった。旧イオン北海道の既存店と旧マックスバリュ北海道の既存店の合計は、前年同月比96・7%になった。部門別に見ると衣料部門が同65・4%と大きく落ち込み、住居余暇部門も同94・2%と前年を割り込んだ。食品部門は同102・4%で前年を超えた。
食品部門の中で、SMの「マックスバリュ」とディスカウントストア(DS)の「ザ・ビッグ」の合計額は既存店ベースで5%程度、新規3店舗を合わせた全店ベースでは10%近い伸びだったもよう。GMS(大規模スーパー)、SM、DSと小型SM「まいばすけっと」を合計した客数は増えているが、衣料の不振で合計の客単価は落ちた。
アークスは、既存店が前年同月比105・1%、全店が同105・7%になり、2月度に続いて2ヵ月連続で前年を超えた。客数は既存店が同99・4%、全店が同99・9%。客単価は、既存店、全店ともに同105・8%だった。
ダイイチは既存店が前年同月比106・0%、全店が同104・0%になった。2月の113%には及ばなかったが、買い物需要が3月も根強く続いた。同社は3月8日に旭川市内の「豊岡店」を閉店しており、それが全店ベースの売上高減少に繋がった理由。客数は同96・4%、客単価は同107・8%になった。
北雄ラッキーは新規出店や閉店がこの1年間なかったため、既存店と全店の数値が同じ。それによると既存店は前年同月比100・3%、2ヵ連続で前年を超えた。畜産、加工食品は好調だったが惣菜関係が良くなかった。衣料は前年より2割程度の減少。新型コロナウイルスの影響で外国人スキー客が減少した虻田郡倶知安町にある「倶知安店」は出店以来、3月としては初の前年割れになったもよう。既存店全体の客数は同95・5%、客単価は同105・0%だった。