コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、SDGs(持続可能な開発目標)の一環としてニトリパブリック(本社・札幌市北区)と組んで、6月から衛生用品用のシルバーレジ袋を古紙100%のリサイクル紙袋に切り替える。この紙袋は、FSC認証(森林の環境保全に配慮して地域社会の利益にかない、経済的にも持続可能な形で生産された木材に与えられる認証制度)された紙素材の古紙を使用しており、全国の食品スーパーとしては初の取り組みとなる。(写真は、27日に行われた「FSC認証紙素材の古紙を使った紙袋」切り替えの記者会見。左からコープさっぽろ・中島則裕専務理事、ニトリパブリック・荒井功社長)

 コープさっぽろは、地球環境問題がテーマになった2008年の北海道洞爺湖サミットを機に全国に先駆けてレジ袋の有料化(1枚5円)を実施、15年にはニトリパブリックと組んでレジ袋の一部素材をサトウキビ由来の原料に変更するなどしてきた。

 今年7月からすべてのプラスチック製レジ袋の有料化が義務化されることから、これまで無料で配布していた衛生用品用のシルバーレジ袋を取りやめて無料のFSC認証かつ古紙100%リサイクル袋に切り替えることにした。コープさっぽろでは現在、年間約250万枚のシルバーレジ袋を使用しているが、全面的に切り替えることによってプラスチック使用量を年間約17t削減できるという。

 本格的な切り替えは6月からだが、4月からはFSC認証のバージンパルプ(古紙パルプと異なり木材などから直接製造するパルプ)を使用した紙袋に置き換える。コープさっぽろは、SDGsを基本に据えた経営展開を図っていく考えで、温暖化防止やプラスチックごみの削減に今年度から本格的に取り組んでいく。シルバーレジ袋のFSC認証・古紙利用の紙袋への切り替えは第1弾で、7月には有料で配布しているレジ袋を非石油系素材のものに切り替えるほか、惣菜袋もサトウキビ由来の原料を一部使用したものに切り替える。
※2020年3月30日記事一部修正しました。17万t→17t。お詫びして訂正いたします。



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