ドラッグストアのダイコク(本社・大阪市中央区)が札幌中心部での出店を強化している。6月の「北2条西2丁目店」に続き7月には「豊水すすきの駅前店」を出店、中心部の店舗数を6店舗にした。インバウンド需要を見込んでホテル近接の好立地に出店、ブランド間競争を優位に展開する。(写真は、7月12日にオープンした「ダイコクドラッグ豊水すすきの駅前店」)

 ダイコクの「ダイコクドラッグ」は、ディスカウント系のドラッグストアで全国190店舗以上展開している。北海道には2008年に進出、主としてインバウンド需要を見込み、観光地出店を中心に展開してきた。これまでに「小樽運河店」(小樽市)、「札幌南8条店」(札幌市中央区)、「大沼国定公園店」(亀田郡七飯町大沼町)などを出店してきたが、数年を経ずに撤退するなど出店と閉店のサイクルが短いケースが多い。

 今年前半までは、道内で函館市と小樽市に各1店舗、札幌中心部に4店舗だったが、6月21日に「札幌北2条西2丁目店」(北2西2)、7月12日に「豊水すすきの店」(南4西2)を出店、道内8店舗、そのうち札幌中心部で6店舗の体制にした。

 札幌でインバウンド観光客が多く訪れるのが狸小路商店街。インバウンドの需要を取り込もうとドラッグストアは、同商店街をメインにJR札幌駅南口から地下鉄中島公園までのゾーンに集中出店している。

 このゾーンで最も多い9店舗を出店しているのがサッポロドラッグストアー(本社・札幌市北区)で、コクミン(同・大阪市住之江区)8店舗、ダイコク6店舗と続く。さらに、マツモトキヨシ(同・千葉県松戸市)が3店舗、サンドラッグプラス(同・札幌市東区)とツルハ(同・同)が各1店舗となっている。札幌中心部でのインバウンド需要を見込んだドラッグストアの優劣はほぼ固定化してきた。


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