ツルハ「ポールタウン店」閉店、札幌中心部閉店加速の理由

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 ツルハ(本社・札幌市東区)は、きょう15日(月)で札幌市中央区南3西3のさっぽろ地下街ポールタウンにある「ツルハドラッグ ポールタウン店」を閉店する。同店は、2014年10月1日にオープンした店舗。免税店でインバウンドにも対応した店舗だったが、開店から5年を待たずに撤退を決めた。ツルハの札幌中心部店舗の撤退が進んでおり、出店戦略の変化を示す兆候になりそうだ。(写真は、きょう7月15日で閉店する「ツルハドラッグ ポールタウン店」)

 ツルハは同業他社がインバウンド需要を見込んで相次いで札幌中心部に出店してきた中で、中心部出店には慎重な姿勢だった。インバウンドの往来が多い「狸小路商店街」には、「サツドラ」や「ダイコクドラッグ」、「マツモトキヨシ」、「コクミン」、「サンドラッグ」などが複数店舗を構えているのに対して「ツルハドラッグ」は1店舗も出店していない。

 ツルハの中心部出店の最初の店舗になったのが「ポールタウン店」で、以降、15年4月9日に「南1条店」(南1西4)、16年8月3日に「すすきの店」(南4西5)をオープンさせてきた。しかし、「南1条店」を18年5月15日に閉店、今回「ポールタウン店」を閉店させる。営業期間は「南1条店」が3年、「ポールタウン店」は5年弱と短期間で撤退判断を下している。これによってツルハの中心部の店舗は「すすきの店」だけになる。

 同業他社が、中心部店舗を閉店させていない中で、ツルハの相次ぐ閉店は何を意味しているのか。ツルハは2020年5月期の北海道の純増店舗数を5年間続けた2ケタ増から3店舗に抑え、拡大戦略から距離を置く。「ポールタウン店」撤退はツルハの出店戦略の変化を示す好例となりそう。

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