北海道ファミリーマートは、今後地方展開を加速し早期に200店舗を目指す方針だ。現在は約50店舗で今年中には60店舗近くまで伸ばす。ファミリーマートは、弁当などの配達が1時間程度で行えるように距離制限を設けているため札幌近郊の出店に限られている。地方店を増やすことでこうした距離制限の緩和を進めていく。(写真は札幌圏で展開するファミリーマート)
北海道ファミリーマートは、卸会社のセイコーフレッシュフーズ51%、ファミリーマート49%の出資で2006年2月に設立された。06年7月に1号店をオープンし同年8月に10店、07年7月に20店、09年1月に30店、10年1月に40店と順調に店舗網を構築している。
ファミリーマートは、店舗展開に関して弁当類の配送時間を1時間以内にするなど出店に関しての距離制限を設けている。
このため、現在は札幌近辺でしか出店できず、昨年12月には江別市元江別店が初の札幌市以外の出店になった。
ただ、札幌圏以外の店舗が増えていけば、こうした距離制限も緩和される可能性がある。
北海道ファミリーマートでは、地方展開を加速するに当たって新規出店とともに他のコンビニチェーンからの転換の受け皿として積極的に受け入れたい考え。事実、札幌圏ではサンクスからファミリーマートに転換した店舗が15店程度に及んでいるという。
サンクスは、コンビニ業界の中で立地力では定評があり札幌をはじめ道内でもコンビニ店舗としては最高の立地に出店している。
サンクスはサークルKサンクスが展開しているが本拠地の名古屋にセブンイレブンが攻勢をかけたり、セントレア(中部国際空港)の店舗がサンクスからファミリーマートに変わるなどしており劣勢は否めない。今後、サンクスから他のコンビニに転換するオーナーも増えてくると見られている。
北海道ファミリーマートはセイコーフレッシュフーズが51%出資しているが、セイコーフレッシュフーズはセイコーマートが過半を出資しており、ファミリーマートとセイコーマートは広い意味でグループ会社に位置づけられる。ただ、ファミリーマートの店舗運営や商品政策に関してはファミリーマート本部が行っており、セイコーマートは関与していない。
セイコーマートとスパ、ファミリーマートをあわせた店舗数は約1150で道内コンビニの中で店舗シェアでは約半分を押さえ、売り上げシェアでは4割強を押さえている。