コープさっぽろの大見英明理事長(59)へのインタビュー最終回は、子会社の関連会社への転換で、事業領域を広げる取り組みについて言及する。また、業務提携しているファミリーマートとの協業も徐々に拡大、7億円規模になっており、食のインフラを活用したアライアンスが広がっている。※インタビューは3回にわたって掲載しています。IMG_0414(写真は、インタビューに答える大見英明理事長)

 Q 子会社の出資比率を下げて関連会社化を図っていますね。

「昨年はコープさっぽろの子会社8社の出資比率を下げて関連会社にしました。これは、BtoBを含めた企業向けニーズに応えるためです。子会社の状態では企業向けに事業活動を行うことが制限されるためです」

「18年度はさらに2つくらいの関連会社を設立する予定です。1つは、当生協の物流部門である北海道ロジサービスの中にある保守部門の独立。同部門のスタッフは自ら機械も作ってしまうほど非常にレベルの高いチームなので会社にして企業の受注も受けようと。こちらは新年度が始まる3月21日にスタートします。もう1つ関連会社にするのは電力販売のトドック電力。現在は、当生協子会社のエネコープの100%出資ですが、これを49%まで引き下げて事業者向けに電力販売ができるようにします」

「現在のトドック電力は、当生協向けと組合員3万7000世帯に販売、年間42億円の供給高があって既に黒字になっています。今後も販売先が増えると増えただけ黒字が拡大します。北海道電力よりも5%安い電気料金をアピールして事業者向けにも積極展開していきます」

 Q ファミリーマートとの協業は。

「昨年からお弁当とおにぎりをファミリーマートに納品しており、年間7億円の供給段になっています。私たちの工場生産系を含め持っている機能を活かしてどうサポートできるか、今後も連携を図っていきたい」

 Q 店舗事業の見通しは。

「私たちは年に2店舗くらいのスクラップ&ビルドができれば良いと考えていますが、18年度はまだ決まっていません。小型店は15店舗ほどありますが、それを含めた全108店舗の1店舗当たりの年間売り上げの平均18億円を超えました。某スーパーの1・6倍くらいあると思います。経営破綻した1998年当時は平均で年13億円弱でしたが、20年間かけて18億円まで増やすことができました」

「ただ、店舗事業は今期も赤字の見通しです。ベアを2年連続でトータル2万円ほど引き上げたため全職員の7割がいる店舗事業では20数億円の固定費上昇になりました、これだけのコストは吸収しきれません」

 Q 再建計画の進捗は。

「再建計画2年目の17年度は計画が少し未達になります。18年度は経常剰余70数億円想定ですが、少し無理だなと。7ヵ年計画で繰越欠損金を解消するのは半年遅れくらいの状況です」

「競争も激しく人口減少のスピードも早いSM事業は衰退産業に近い。当生協はまだ店舗事業(SM事業)のウエートが高い。宅配事業に舵を切っており、98年当時、年間200億円弱だった供給高が800億円規模になっています。しかも部門最高益を出し続ける経営体質が確立されているので、伸び続けられると思っています」(終わり)


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