イオン北海道(本社・札幌市白石区)の3~8月の上期単独決算は、旧ダイエー8店舗の承継で売上高は前年同期比15%伸びて902億3800万円になったが、店舗活性化投資の増加と8月の台風等天候不順で売上げが低迷して利益が取れず、営業利益は同13%減の29億5000万円、純利益も8%減少して15億7600万円になった。(写真は、イオン静内店)
店舗活性化には、前年同期を8億4300万円上回る10億5400万円を投じた。先導役になったのが6月度に実施した旧ダイエー店舗・イオン東札幌店の食品売場を中心にした大型活性化。これによって、同店の食品部門の上期は前年同期比116・7%、店舗全体でも同108・6%になり食品部門の活性化が店舗全体を牽引した。
6月度にイオングループの新しいポイント「WAON POINTカード」を発行。これは現金のお客を対象にしたカードで、旧ダイエー店舗で取り扱っていたハートポイントカードに代わる新たなポイントカード。会員数は想定を上回り、今後のマーケットシェア率を高めるツールになるとみている。
ネットスーパー事業は、前年同期比127・8%、既存店は同114・9%と好調。9月度から函館エリアに進出、事業規模拡大で売上げ増を狙う。外国人観光客に向けた生鮮食品の「海外おみやげ宅配便」などに取り組んだことによりインバウンド対応の売上高は、前年同期比127・2%になった。
旧ダイエー店舗を除く既存店売上高の伸び率は、食品部門が101・5%と前年同期を上回ったが、低温、長雨、台風の影響で衣料、住居余暇部門はそれぞれ96・8%、97・6%になった。この結果、既存店全体の売上高はは98・7%と前年を割った。なお、既存店の客数は98・4%、客単価は100・4%、販売点数は98・9%。
上期の新店は、4月1日オープンの「まいばすけっと北7条西17丁目店」、閉店は「まいばすけっと平岸3条8丁目店」(4月13日)、「まいばすけっと北1条東3丁目店」(4月20日)、「イオンカテプリ新さっぽろ店」(4月30日)。
なお、粗利益率は、前年同期の26・55%から0・43ポイント増加して26・98%になった。