2016年2月末で2889店舗ある北海道のコンビニエンスストア。閉店と開店を繰り返しつつ店舗数は着実に増えている。街をクルマで走るとローソン(本社・東京都品川区)の閉店が目に付くが、ローソンは出店も目に付く。また、セブン―イレブン・ジャパン(同・同千代田区)は相変わらず着実なペースで店舗数を増やしている。(写真は、5月12日にオープンするローソン札幌本町2条八丁目店)
北海道のコンビニ年間販売額とサービスの合計売上高は、北海道経済産業局の調べによると14年度が5114億7200万円、15年度は5284億3400万円で3・3%の伸び。各年度の1店舗ごとの売上高を単純計算すると、14年度は1億8100万円、15年度は1億8400万円。365日で割った1日売上高を単純計算すると、14年度が49万円、15年度は50万円だ。
コンビニの採算ベースは日販30万円とされており、まだまだ出店余力があるようだ。東日本大震災の際にもコンビニは地域の生活インフラとして認知されたが、熊本地震でもコンビニの果たす役割は誰もが認めるほど大きなものになっている。地域インフラとしてフランチャイズオーナーの社会貢献志向も刺激しつつコンビニ出店は勢いを増している。
連休明けの5月12日(木)に一挙3店をオープンさせるのはローソン。「王子病院店」(苫小牧市若草3―4―8)、「札幌本町2条八丁目店」(札幌市東区本町2条8丁目)、「旭川豊岡4条一丁目店」(旭川市豊岡4条1丁目3―12)の3店で、さらに6月1日(水)予定で「札幌厚別中央1条店」(札幌市厚別区厚別中央1条5丁目)をオープンさせる。
セブン―イレブンも猛追する。12日には「函館昭和3丁目店」(函館市昭和3丁目30―7)を出店、さらに中旬以降には「札幌北21条東15丁目店」(札幌市東区北21条東15丁目4―23)、「札幌太平7条店」(同市北区太平7条7丁目1―1)、「恵庭恵み野西店」(恵庭市恵み野西3丁目1―2)、「札幌琴似2条5丁目店」(札幌市西区琴似2条5丁目3―20)と続く。
(写真は、建設が進むセブン-イレブン札幌琴似2条5丁目店)
ファミリーマート(本社・東京都豊島区)も、札幌市営地下鉄東西線琴似駅近くの森皮フ科クリニックが入る笹川ビル1階に「札幌琴似1条4丁目店」(札幌市西区琴似1条4丁目4―20)を5月中にも出店する。
(写真は、内装工事をするファミリーマート札幌琴似1条4丁目店)
こうした全国コンビニの出店競争に巻き込まれず、ピンポイントでライバル店の勢いを止めようと出店しているのが地場のセコマ(本社・札幌市中央区)。昨年は、セブンーイレブンと至近距離に相次いで競合出店、セブンと戦える実力を培った。4月21日(木)に、スパーからセイコーマートに転換した「平岡3条店」(札幌市清田区平岡3条3丁目1―1)を開店、今後も出店競争とは一線を画した戦略出店を続ける見込みだ。
(写真は、4月21日にスパーからセイコーマートに転換した平岡3条店)