セイコーマートは、東日本大震災の影響で取りやめていた特売を28日から順次再開する。同社は、16日からNB(ナショナルブランド)商品やRB(リテールブランド)商品の調達体制を見極めていたが、道内店舗への供給が見通せた商品から順次特売に戻していく。


 今週から7割程度の商品で特売が可能になりそうだという。
 セイコーマートは、東日本大震災により茨城県で展開する82店舗のほぼ全店舗で棚から商品が落下したりする被害があり、中には店内のエアコンが天井から落下する店舗もあったという。被災店舗の復旧を急ぐと共に、飲料水やカップ麺などRB商品を小樽から新潟経由の船便で震災2日後には緊急搬送し、いち早く店舗を再開し被災者の生活を支援した。
 東日本大震災は多くの被害をもたらしているが、福島、宮城、岩手には様々な工場が立地しており容器や包装紙など包材の逼迫も深刻化している。
 中身を製造出来ても包材が品薄のため、ボトルネックが生じて出荷できないケースも多いという。某ビールメーカーなどは、缶ビールの上蓋製造の工場が損壊したため大幅減産を強いられている。
 このため、道内の食品スーパーなどでも商品アイテム数が減っており、飲料関係やデザート類、野菜や一般食品―とりわけ海産系の乾物などが店頭で減少している。
 セイコーマートは、NB商品、自社ブランド商品であるRB商品共に調達が可能であるかを見極めるために16日から道内にある約1000店舗で特売を中止していた。
 消費者からは「便乗値上げだ」という声もあったというが、商品が十分に店頭に供給できるようになった段階で特売を再開することで理解を得てきた。
 その結果、28日の週から取り扱い商品の7割以上で調達に支障をきたさないことが確認できたために、特売を順次再開することにした。
 なお、セイコーマートが扱っている商品の中で47%をRB商品が占める。ミネラルウォーターや牛乳などもグループ会社で自社生産していることから、他のコンビニチェーンから調達要請もきている。


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