アークス(本社・札幌市中央区)の2016年2月期決算は、売上高が前期比6・7%増の5019億500万円、営業利益は同13・5%増の144億2900万円、経常利益は同11・2%増の158億9400万円になった。売上高が5000億円を突破したことに加えて営業益、経常益ともに過去最高になった。ただ、純利益段階では前期のベルプラス(本社・岩手県盛岡市)子会社化に伴う負ののれん発生益の反動や店舗の減損損失計上で同18・8%減の65億4700万円にとどまった。IMG_0309(写真は、昨年11月にリニューアルした札幌市内のスーパーアークス光星店)

 大きな増収要因は、昨年9月から子会社になったベルプラスと今年2月初めにラルズが承継したスーパーチェーンシガ(本社・余市町)の売上高がプラスされたため。期中に新店4店舗、移転を含むリニューアル15店舗も増収に貢献した。個人消費は低迷したが、道内でグループ各社合同のTVCMにより共同販促を実施、生活必需品の価格政策などで既存店売上げと客数は前年を上回った。グループ共通のポイントカード『アークスRARAカード』の会員数は265万人になった。
  
 内訳は、次の通り。
■食品 4154億4100万円(前期比107・6%)
■酒類等 381億2000万円(同107・0%)
■住居余暇 240億7800万円(同98・8%)
■テナント 140億8600万円(同101・0%)
■不動産賃貸収入 55億2000万円(同112・2%)
■衣料品 15億9300万円(同71・2%)
■医薬品 14億8300万円(同99・6%)
■DPE 3億5400万円(同94・9%)
■観光事業 3億3500万円(同94・9%)
 
 売上高営業利益率は、前期の2・7%から0・1ポイント上昇して2・8%になった。粗利率は24・3%でほぼ同じ。長短借入金は112億300万円、現金・預金は329億2500万円の無借金経営を継続。
 
 17年2月期は、今年3月に子会社間合併したベルジョイスと道東アークス(本社・北見市)で地域密着の販促を強化するほか、新たな販売チャネル開発など新規事業を検討、またアークス商品調達プロジェクトを深耕させてスケールメリットとともにシナジー効果を追求する。店舗では新規4店舗、リニューアル20店舗を予定しており売上高5150億円(16年2月期比2・6%増)、営業利益148億円(同2・6%増)、経常利益164億円(同3・2%増)、純利益90億円(同37・5%増)を見込む。



2人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。