食品スーパーの共同仕入れ会社、北海道シジシー(本社・札幌市豊平区)は、店舗運営やデリカ(総菜)品揃えなど食品スーパーが抱える課題解決に向けた取り組みを強化している。同社には道内10社が加盟しており、成功事例をオープンにして加盟社に水平展開、業界競争を勝ち抜こうとしている。(写真は、北海道シジシー本社)
北海道シジシーは、シジシージャパン(東京)の地域会社としてナショナルブランド(NB)商品の共同仕入れやシジシーのプライベートブランド(PB)開発・製造などに携わっている。現在、道内10社の食品スーパーが加盟しており加盟社の総店舗数は257店舗にのぼる。
これまでは商品仕入れを主体に事業展開してきたが、最近になって「作業改善委員会」や「販売部長会」などを設置、店舗運営面で情報共有化に積極的に取り組み始めた。「作業改善委員会」では、レジ対応やバックヤード作業の効率化などについて成功している店舗を例に加盟社の各店舗で水平展開する取り組みを実施、「確実に売上げが改善してきた店舗もある」(担当者)という。また、「販売部長会」では地方や都市部でも増えている小型店の運営モデルなどについて情報共有に取り組んでいる。
食品スーパーは、少子高齢化、人口減少の影響を色濃く受けるのは確実で、生き残りのためには買い物客のニーズに細かく対応していくことが求められ、個別店舗ごとの魅力を如何に高めていくかが鍵。北海道シジシーの取り組みは企業間の壁を取り除き、ノウハウの面に踏み込んだ情報共有策として注目される。