北海道シジシー35周年パーティー 次を担う「福原・桐生・野地」ジュニア3人が揃い踏み

流通

 食品スーパーの共同仕入れ会社、北海道シジシー(本社・札幌市豊平区)の創業35周年パーティーが4日、札幌市内の札幌パークホテルで開催された。全国各地のシジシー関係者やNB(ナショナルブランド)メーカー、卸関係者のほか辻泰弘副知事、秋元克広札幌市長、大内全北海道経済連合会会長、北洋銀行柴田龍副頭取、北海道銀行山川広行次期副頭取ら道内関係者など約500人が参加、35周年を祝った。IMG_5627(写真は、関係者が勢揃いして行われた鏡割り)

 シジシーは、東京のスーパー三徳の堀内寛二社長(当時)がオイルショック後に全国の中小スーパーが仕入れ面で団結、バイイングパワーを高めて良い商品を安く提供することを目的に1973年に設立された。
 シジシーとはC=コオペレーティブ(共同)、G=グローサー(食品を扱う)、C=チェーンの頭文字から取ったもので北海道シジシーは地域会社として7年後の80年に8社でスタートした。
 
 現在は、ラルズ、福原、北雄ラッキー、ホクノー、道北アークス、中央スーパー、道東ラルズ、道南ラルズ、東光ストア、篠原商店の10社が加盟、2015年度は1070億円の売上げを予定している。加盟10社の総店舗数は250店舗で加盟企業の年商総額3457億円になる。
IMG_5574(挨拶する横山清北海道シジシー社長・アークス社長)
 
 84年から社長を務めているアークスの横山清社長は、「35年前の札幌は、ダイエー、西友、イトーヨーカ堂、マイカルといった大手がどんどん進出して我々は落ち着く暇もなかった。シジシーに参加して力を合わせて大手資本や外国資本に対抗することにしたが、35年経って状況は変わった。道内食品スーパー市場は約1兆4000億円だが、30%が我々のグループ。イオングループと生協が25%前後ずつ、その他が残りを占めているがそこが草刈り場になっている」と述べ、「北海道シジシーを通じてより良い商品をより安くする活動をずっと続けてきた。こうした積み重ねが大事。2%のマージンしかなくてもきちっと利益を出している。これからは本当の意味での生活防衛隊として展開していく」と挨拶した。
 
 寄附金贈呈式では、道のがん対策基金と札幌市のさぽーとほっと基金の冠基金、シジシー子ども基金にそれぞれ500万円、また北海道大学のフロンティア基金に100万円を寄附、横山社長から辻副知事、秋元市長、山口佳三総長に目録が手渡された。
IMG_5580(高橋はるみ知事に代わって挨拶する辻泰弘副知事)
IMG_5592(秋元克広札幌市長も駆け付けた)

 その後、鏡開きが行われ、乾杯の音頭をとった堀内淳弘シジシージャパン社長は福原の福原郁治社長(47)、北雄ラッキーの桐生宇優社長(49)、ホクノーの野地秀一社長(46)を登壇させ、「次の北海道シジシーを担う3人」として紹介した。
 
 北海道シジシー加盟10社のうちに、アークス傘下のスーパーは7社。シジシーは協同組合的な性格があるがアークスはそれを進化させた発展形とも言える。北海道シジシーが5年ごとに全国のシジシー幹部を集めてこうした記念パーティーを行うのは、地域ごとにアークス的手法を移植するための意識醸成という側面もありそうだ。
IMG_5638(右から堀内淳弘氏、福原郁治氏、桐生宇優氏、野地秀一氏)

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER