2014年の北海道流通小売界振り返り7~9月編

流通

 2014年の北海道流通小売業界の振り返りパート2は、7~9月の3ヵ月間の新店・リニューアル履歴。流通小売業界では、一般的に下期の売上げが上期より多いため、下期に向けて新規出店やリニューアルが活発化する。2014年もこの傾向が顕著で、下期は上期の約2倍もの新規出店・リニューアル件数があった。このため、下期は2回に分けてリアルエコノミーで取り上げた主だった新店・リニューアルを見ていく。IMG_9246(写真は、登別市内に8月27日に新規オープンしたスーパーセンタートライアル登別栄町店)
 
 7月に入るとディスカウント(DS)スーパーの「スーパーセンタートライアル」の出店攻勢が始まる。24日に「苫小牧東店」(苫小牧市)、29日に「千歳清流店」(千歳市)を新規オープン、地域最安値を謳い周辺のスーパー事情に影響を与えた。北雄ラッキーは旗艦店の「山の手店」(札幌市西区)を16日にリニューアル、地域のランドマークになるような高質なスーパーとして新たな一歩を踏み出した。25日には、ラルズが旧長崎屋の店舗跡に「スーパーアークス室蘭中央店」(室蘭市)をオープン、人口減少や高齢化が加速する地方都市での新たなモデル店舗とするべく様々な実験的取り組みを取り入れた。
 ドラッグストア業界では、10日にサッポロドラッグストアーが「北見栄町店」(北見市)、ツルハが31日に「永山環状通店」(旭川市)をそれぞれオープンしている。
 
 8月は、コープさっぽろが7日に「パセオ川沿店」(苫小牧市)をリニューアル、翌8日は札幌市内の「北郷店」(白石区)を建て替えオープンした。G―7スーパーマートがフランチャイズ展開している低価格スーパー、業務スーパーの「千歳店」(千歳市)は7日に旧旭友ストアー千歳店跡に居抜き出店、マックスバリュ北海道は9日に「マックスバリュ石川店」(函館市)を、20日には「札幌フードセンター月寒中央店」(札幌市豊平区)をそれぞれリニューアルオープンしている。
 
 トライアルカンパニーは、旧旭友ストアー店舗跡に居抜きで出した「スーパーセンタートライアル富丘店」(札幌市手稲区)を2年経たずに閉じた。北海道上陸後、初の閉店となった。一方で27日には「スーパーセンタートライアル登別栄町店」(登別市)を新設、同市内で初の24時間スーパーとして営業を始めた。また、28日は札幌市内で建設が進んでいた札幌JP三井ビルの商業施設「赤れんがテラス」がオープンしている。
 
 ドラッグストア業界は、ココカラファインが初の新店で郊外立地の「北28条店」(札幌市北区)を出店したほか、サツドラは21日に「帯広西店」(帯広市)、28日に「余市店」(余市町)をオープン、ツルハは7日「旭川南6条店」(旭川市)、21日「北見高栄店」、28日には6月末で閉店した北海市場手稲店跡に「手稲前田6条店」を居抜き出店した。
 
 9月は5日にヤマダ電機が「北見店」(北見市)を移転オープンさせた。トライアルカンパニーは、札幌市内で初の新規店舗として「スーパーセンタートライアル手稲星置店」(札幌市手稲区)を23日に開店、消費増税後の節約志向を受けて上々の滑り出しを見せた。
 
 スーパー業界ではこのほかに19日にホクレン商事が「ホクレンショップ函館昭和店」(函館市)をリニューアル、30日にはマックスバリュ北海道が「菊水店」(札幌市白石区)を改装、30日には全日本食品が直営の小型食品スーパー「北18条店」(札幌市北区)を居抜きでオープンさせている。
 
 ドラッグストア業界は今月も熾烈な出店競争を繰り広げた。サツドラはツルハの発祥の地、旭川市内で攻勢をかけるべく「旭川永山3条店」をオープンさせ、ツルハは4日「マックスバリュ静内店」(新ひだか町)、11日「旭川大町店」(旭川市)、18日「長万部店」(長万部町)、25日「釧路若松町」(釧路市)を新規オープンするなど両社はデッドヒートを繰り広げた。

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