マックスバリュ北海道(本社・札幌市)が運営する「札幌フードセンター円山店」(札幌市中央区大通西23丁目)が11月で開店50周年を迎えた。東京オリンピックが行われた翌月に誕生したこの店舗は、当時では珍しいセルフサービスの店舗としてまだ地下鉄が走っていなかった円山地区の人気を集めた。25日には50周年の記念セールを1日限りで実施、店内には開店当時の写真などもパネル展示された。(写真は、開店当時の札幌フードセンター円山店。手前には市電のレールが見える)
マックスバリュ北海道は、2000年にジャスコ(現イオン)の食品スーパー事業を道内展開する現地法人、北海道ジャスコと地場食品スーパーだった札幌フードセンターが合併して誕生。札幌フードセンターは、小樽市で海産物商社を営んでいた出戸家が多角化の一環として1961年に札幌で始めた事業で、当時はセルフサービスの食品スーパー勃興期。ラルズの前身、ダイマルスーパーなどもこの時期に誕生している。
1号店は、北区北24条西5丁目の「北店」、2号店が「円山店」だったが、「北店」はその後移転したため当時の立地場所で営業する店舗としては「円山店」が最も古い。
開店当時の店は、店舗兼住宅として実質的な創業者である出戸一成氏(社長、会長を経て現在相談役)の家族が住み、出戸信成現社長も幼少時代をここで過ごした。現在の店舗は71年に建て替えられ上層階がマンション、1~2階が店舗という“下駄履き”。1階が食品、2階は衣料・雑貨の店舗で面積は約1000㎡。2代目店舗も既に築43年が経過している。
25日の50周年の記念セールは、マックスバリュ北海道の特売日に当たる火曜日に合わせて実施され、先着200人に紅白まんじゅうのプレゼントや1000円以上買い物をしたお客全員に次回の買い物で利用できる50円引きクーポンの配布などが行われた。
宍戸孝光店長(40)は、「数十年利用していただいているお客様から声を掛けられ50年の重みを感じました。店舗はそれほど大きくないのでお客様と近い距離で様々なサービスやコミュニケーションを取ることができます、今後も地域のお客様のため100年を目指して頑張りたいですね」と語っていた。
マックスバリュ北海道の店舗の多くは「マックスバリュ」の屋号を利用しており「札幌フードセンター」の屋号で営業しているのは、円山店を含め札幌市内で5店舗。
(写真は、50周年を迎えた札幌フードセンター円山店の1階食品売場)