酪農・畜産向けIoT(モノのインターネット)のファームノートホールディングス(HD、本社・帯広市)は、北海道・九州の顧客基盤強化と研究開発体制の強化を目的に、北洋銀行が参加するファンドや九州の地方銀行が参加するファンド、さらにBAKE創業者の長沼真太郎氏などから総額4億円の資金調達を実施した。(写真は、ファームノートHDの小林晋也代表取締役)
出資したのは、東京大学発ベンチャーのユーグレナやSMBC日興証券などが組成する「リアルテックファンド」、北洋銀行、ゆうちょ銀行などが組成する「北海道成長企業応援ファンド」、同じく北洋銀行が組成する「北洋SDGs推進ファンド」のほか宮崎銀行や鹿児島銀行が組成する各ファンド、さらにデジタルガレージやD2ガレージ(デジタルガレージと北海道新聞社の合弁)。
また、個人としてBAKE創業者の長沼真太郎氏、メルカリ社長兼COOの小泉文明氏、個人投資家の千葉功太郎氏も出資した。今回の4億円を含めてファームノートHDの資金調達額は累計で17億円になった。
ファームノートHDは、牛の飼養管理情報を一元化するシステムや牛の発情・疾病を検知するデバイスを開発・販売。現在、ユーザー農家は約2700軒、契約頭数は約27万頭。
今回の資金調達で、酪農・畜産が盛んな北海道と九州エリアの地銀とのリレーションを強化、生産者の経営力強化に注力する。また、リアルテックファンドや研究サポート企業であるリバネスの支援を受け、研究開発分野でのノウハウを蓄積、獣医学分野も手掛けることにしている。