河東郡士幌町に新しい道の駅「ピア21しほろ」が誕生した。そのオープンを祝う記念式典が23日、地元関係者や建設関係者など約60人を集めて行われた。新しい道の駅は、国土交通省の重点「道の駅」に認定され地方創生の発信拠点としても期待されている。※映像はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください
(写真は、小林康雄士幌町長や中川郁子衆議らが出席して行われたテープカット)
(館内は広々とした空間。この日は大勢の町民で埋まった=写真)
旧「道の駅ピア21しほろ」は、旧国鉄士幌線が廃止されたことに伴って1989年に地域物産の販売施設としてオープン。その後、97年に「道の駅」に登録された。しかし、建物の老朽化や駐車場スペースが少ないことなどから町は移転拡張を計画。
折しも、国道274号線が2012年末に延伸し国道241号線と繋がったことから、この結節点に新・道の駅を建設することになった。昨年6月に着工し今年3月に完成、このほどグランドオープンを迎えた。建設費は約6億9800万円。
牛舎をイメージした屋根が特徴の木造一部2階建てで、内部は天井が高く開放感のあるスペースで床もフローリングになっている。1階は約228坪、2階は約30坪と床面積は旧施設に比べて2倍、駐車場スペースも170台と3倍になっている。
館内の「にじいろ食堂」は、地元のしほろ牛を1頭買いして様々なメニューを提供。本物の剣先スコップを鉄板代わりに使う「剣先ハンバーグ」は新店でも健在。地元企業と共同開発したフライドポテトや、しほろ牛100%のハンバーガーなどを提供する「CAFE KANICHI 寛一」は、士幌農協組合長でホクレン中興の祖と言われる太田寛一氏の名前に因んだカフェ。
また、「PIA21 SHOP」では、町の特産品をはじめ町民がつくる加工品や手作り雑貨、「しほろ牛肉まん」などを販売。休憩スペースと一体になった「こども交流ラウンジ」もある。
(写真は、挨拶する小林町長)
式典で小林康雄・士幌町長は、「新しい道の駅は、地方創生の拠点となる重点『道の駅』として道標であり情報発信の場。館内はゆっくりとくつろげる空間で親しみやすい施設になっているほか防災拠点の機能もある。食と農の架け橋の場にしたい」と挨拶した。
来賓の地元選出中川郁子衆議は、「数年前、当時の二階俊博・自民党総務会長が十勝に視察に来た際、『十勝に北海道らしい道の駅をつくったらどうか』と提案、管内の首長に声を掛けたところ翌日に上京されたのが小林町長だった。重点『道の駅』に認定されると各省庁から応援を貰える。農業も観光も発信していける駅として、十勝の可能性を最大限に引き出してくれると期待したい」と話していた。
町民ら約200人が行列を作り午後のオープンを待ち侘び、帯広方面からの国道は多数の車で渋滞した。