3月の好天に泣いたタクシー業界、札幌交通圏で売上高7・2%減

交通・運輸

 札幌交通圏(札幌市、石狩市、江別市、北広島市)の3月の法人タクシー上位20社1台当たり売上高が速報値で前年比7・2%の減少になった。ここ数年なかった大幅なマイナス幅。今年3月は例年より気温が高く晴れの日が多かったためと見られる。IMG_4512(タクシー台数過剰も売上減に影響)

 タクシー上位20社の1台当たり売上高前年比は、毎月速報値としてまとめられている。昨年6月以降に前年比は以下の通り。
・6月 0・8%減
・7月 0・8%増
・8月 0・4%増
・9月 2・4%増
・10月 0・8%増
・11月 4・9%減
・12月 3・1%増
・1月 1・7%減
・2月 2・9%減
  
 微増と微減を繰り返しているが、年末は別としても毎月の増減は「ほぼ天候によるもの」(大手タクシー会社社長)
 今年3月は、後半に知事選や札幌市長選が告示されたため、その影響も考えられそうだが、「選挙はタクシー売上げに影響しない。これは過去のデータからも明らか」(同)で、原因は3月としては高い気温で好天が続いたことによるもの。
 運転手不足でタクシー車両の稼働率が落ちており、総台数を分母にした1台当たり売上高が伸び悩む要因にもなっている。
 
 なお、札幌交通圏は車両台数の削減に強制力を持たせることができる特定地域として業界が3月末に受け入れを決めた。5月以降にタクシー事業適正化・活性化協議会が開催される予定。札幌交通圏では自主的減車10%を数年前に実施しており、さらに20%の減車に向けて協議されることになる。

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