道銀が「留萌支店」移転新築、道内金融機関初のZEB認証店舗

金融

 北海道銀行(本店・札幌市中央区)は、「留萌支店」(留萌市錦町3丁目2-47)の老朽化に伴い、同支店を移転新築、2025年12月8日から新店舗で営業を開始した。新店舗は、道内金融機関として初のZEB認証(ネット・ゼロ・エネルギービルディング=建物で消費する年間一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物)を取得した店舗となる。ほくほくフィナンシャルグループが掲げる、2030年度カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの一環でもある。(写真は、道銀「留萌支店」の移転開店オープニングセレモニー=左から、ハタナカ昭和・畑中修平社長、道銀・兼間祐二頭取、忠津木材・忠津章代表取締役)
(写真は、ZEB認証を取得した「留萌支店」)

 新店舗は、旧店舗から120m離れた国道231号沿いの錦町4丁目14-2に立地。敷地面積約351坪、鉄筋コンクリート造、平屋建て、店舗面積は約90坪。旧店舗は2階建て、約132坪だったため、やや小さくなるが、駐車場台数は8台から14台に増やした。ZEB認証取得のために、太陽光発電施設(傾斜角度30°)を屋上に設置。外壁には外断熱工法を使い、複層ガラスを使った窓を採用、明るさを自動調節できるLED照明の導入したほか、蓄電池によった貯めた電気を、夜間の外部照明などに使えるようにした。

 店舗内は、無柱で凹凸のない壁式構造として、自由度の高いレイアウトが組めるようにした。駐車場を含めて外構全面にロードヒーティングを敷設、木調の内装と施設周辺の緑化により、緑が店舗内外に連続するように配慮した。駐車場内にEVスタンドを設置、支店利用者は自由に使えるようにし、支店営業車としてEV1台を本・支店含めて初導入した。建設コストは、通常店舗よりも割高になるが、ZEB認証建物によるエネルギーコスト低下が見込め、今後、ランニングコストを含めた検証を行う。

 この日、新店舗で行われたオープニングセレモニーで、道銀の兼間祐二頭取は、「ZEB店舗は当行初で、これからの新店舗はこういう形で進めたい。職員のモチベーションも上がり、お客さまにも喜んでご来店いただける」と挨拶した。来賓の留萌・羽幌らいらっく会会長のハタナカ昭和・畑中修平社長は、「この地域では、人口減少、高齢化、企業の後継者不足、DX対応などさまざまな課題が山積しており、地域の金融機関が果たすべき役割は、ますます重要になっている。道銀が留萌支店を新築されたことは、地域企業、住民にとって大きな安心であり、これからの地域経済の発展を力強く支えてくれると確信している」と話した。

 道銀では、新店舗の営業開始に伴い、預入期間3ヵ月間は、年1・25%の特別金利が付く同支店限定の定期預金「ゴールデン留萌」(100万円以上、新規預け入れのみ)の募集を2026年1月30日まで行う。なお、同支店内には、3年前に移転してきた「羽幌支店」(羽幌郡羽幌町)の店舗内店舗もある。ATMは2台、平日、土日祝ともに21時まで利用できるようになった。職員数は11人で変わらない。
(写真は、新店舗で営業を開始した「留萌支店」)

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER