道銀・酒米プロジェクト、「地方創生に資する金融機関等の特徴的な取組事例」に選定

金融

 北海道銀行(本店・札幌市中央区)が事務局として取り組んでいる「道銀・酒米プロジェクト」が、「令和5年度地方創生に資する金融機関等の特徴的な取組事例」(内閣府地方創生推進室が実施)に選ばれた。2024年3月14日、自見はなこ内閣府特命大臣(地方創生担当)によるオンライン表彰式が行われた。(写真は、オンライン表彰式。左から自見はなこ内閣府特命大臣、北海道銀行・齊藤勝副頭取)

「地方創生に資する特徴的な取組事例」の表彰は、2016年度から始まり、今年度が8回目。全国から1000件の応募があり、その中から16事例、17金融機関の取組が「特徴的な取組事例」に選ばれ、表彰された。道銀が表彰を受けるのは3年連続で通算4回目。
 受賞対象になった「道銀・酒米プロジェクト」は、2016年から芦別市の有限会社加藤農場が取り組んでいる北海道初となる、酒造好適米「山田錦」の本格栽培プロジェクト。道銀が事務局となって、加藤農場や学識経験者、NTTドコモ北海道、アクティブ北海道、道内酒造メーカーなどがチームを編成して取り組んできた。

 主食用米の苗よりも草丈を長く成長させた成苗を、風の影響を受けない圃場に植え、成熟する積算温度になる10月上旬に刈り取りを行うことで、栽培に成功。2023年産は4haに作付けして、道内酒造メーカー6社に商業販売するまでに至っている。猛暑に襲われた道内だったが、栽培に影響はなかった。2024年産では作付けを7haに拡大、約2万7000㎏の玄米生産を計画している。

 道内には、酒造好適米が3品種あるが、酒米の王者と言われる「山田錦」が新たに加わることで、道産酒のバリエーションが広がることが期待されている。道銀の松田尚樹・アグリビジネス推進室長は「プロジェクトがスタートした時は、異端の取り組みと言われたが、試行錯誤を繰り返して栽培に成功した。表彰を受けることができてうれしい」と話していた。

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