「北洋銀行ドリーム基金」2017年度助成先はバイオ、食品、IoTなど多彩な10社

金融

 公益財団法人北洋銀行中小企業新技術研究助成基金(略称北洋銀行ドリーム基金)は14日、2017年度の助成金贈呈式を札幌市中央区のホテルオークラ札幌で行った。バイオやファインケミカル、素材開発などの新技術、新製品開発に取り組む中小企業10社に各100万円が贈呈された。IMG_1707(写真は、助成金の贈呈式)

 この基金は、1989年に当時の北海道相互銀行が札幌銀行へ普通銀行転換したのを機会に、潮田隆頭取(旧北海道拓殖銀行出身)が地域貢献の一環として「札幌銀行ドリーム基金」(略称)を設立したのがスタート。2008年10月に北洋銀行と合併したことに伴い、現在の名称に変わった。
 
 29回目となる今回は、41件の応募の中から、選考を経て10件に絞り込んだ。選考委員長の西岡純二・公益財団法人北海道科学技術総合振興センター専務理事は、「バイオ、化学機械、モビリティ、素材、食品など社会貢献度の高い商品開発を採択した」と話した。
 基金理事長を務める横内龍三・北洋銀行会長は「道内中小企業は付加価値の高い商品開発を進めることで人口減少社会に対応していかなければならない。助成先10社はその先頭を走っており心強い」と述べていた。今回を含めて助成先は151件、総額は1億5100万円になった。

 2017年度助成先と開発テーマは次の通り。(五十音順)
▽アクト(帯広市)「無塩型次亜塩素酸水を自動生成する自動噴霧装置の開発」▽Will‐E(札幌市白石区)「札幌(寒冷地・積雪地)専用オリジナルモビリティーの開発及び商品化〈ベロタクシーの代替車両の開発〉」▽社会福祉法人クピド・フェア(岩見沢市)「障害者クロスカントリー競技用シットスキーの開発」▽ジャパン・バイオメディカル(河東郡音更町)「医薬品・再生医療用途における細胞培養用『ウシ加工処理血清』の量産化」▽スマートルアー(札幌市中央区)「水中センシング用の超小型IoTデバイスの開発」▽世良鉄工(上川郡当麻町)「新素材(亜鉛・アルミニウム・マグネシウム合金)に対する適正な溶接法の確立」▽電制(江別市)「ピーク色相K値推定法を用いた画像処理による生鮮水産物の鮮度評価装置の開発」▽ファインクリスタル(室蘭市)「高品質人口水晶を用いた癌検知センサー装置の開発」▽北海道米菓フーズ(旭川市)「輸出をターゲットとした北海道産焼きおかきの新製品開発」▽ライラックファーマ(札幌市北区)「北海道産素材等の高付加価値化を可能とする生理活性物質の極微小脂質カプセル化技術の開発」
 

 

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