北洋銀行(本店・札幌市中央区)と北海道銀行(同・同)は、それぞれが組成する投資ファンドを通じてプレミアム北海道(本社・同)に1000万円ずつ出資した。プレミアム北海道は、道内を観光で訪れる海外富裕層専門の旅行会社。今後、道内企業の海外富裕層向けビジネスのコンサルティングや道産品輸出を行うことから2行は成長が見込めると判断、出資することにした。(写真は、事業発表会で握手するプレミアム北海道の張代表取締役=中央。右は山川副頭取、左は柴田副頭取。道銀提供)
北洋銀は、2012年4月に組成した「イノベーションファンド」、道銀は北海道ベンチャーキャピタル(本社・札幌市北区)や道内18信用金庫、3信組と共同で15年9月に組成した「ほっかいどう地方創生ファンド」から出資した。イノベーションファンドは28件目、ほっかいどう地方創生ファンドは4件目の投資になる。
プレミアム北海道は、張相律代表取締役が15年1月に設立。顧問には旭イノベックスの星野恭亮代表取締役が就いている。海外富裕層向けに北海道のオーダーメードプランを提案したり、旅行時に通訳兼添乗員がコンシェルジュサービスを行うなど質の高いサービスを提供。また、海外富裕層向けに道内の観光企業など40社と共同でプロモーションする事業や厳選されたスイートルームやディナーが予約できる専用サイトを立ち上げている。
さらに、富裕層向けの道産品輸出や道内企業の富裕層ビジネスをコンサルティングする事業も加えていく。
それぞれのファンドからの出資は7月28日。資本金は3300万円になった。8月8日には、北洋銀の柴田龍副頭取と道銀の山川広行副頭取がプレミアム北海道の本社がある札幌市中央区の敷島ビルに集まり、張代表取締役が海外富裕層ビジネス事業を発表した。