JR札幌駅北口の「丸増ビル」(北7西1)をトオダ興産が11億円で取得、渡島信金が15億円の根抵当権設定

経済総合

P1080158 JR札幌駅北口の北7西1にある丸増ビルの土地建物を札幌市の不動産業業、トオダ興産が約11億円で取得していたことが分かった。物件には、渡島信用金庫(本店・茅部郡森町)がトウダ興産を債務者として15億円の根抵当権を設定している。(写真は、トオダ興産が取得した丸増ビル)
 
 丸増ビルは、ホテルサンルート札幌やスイミングスクール、フィットネスクラブとマンションが一体化された複合ビル。土地面積は約1700㎡で建物は地下2階、地上14階、延べ床面積は約1万1150㎡。
 
 1984年に建築されて今年で築30年になる。所有権は、信託で2004年にユーエフジェイ信託銀行(東京都千代田区)に移転、昨年に信託財産引継ぎでトオダ興産に移っている。
土地建物にはトオダ興産を債務者に、渡島信金が15億円の根抵当権を設定しているが、実際の取得額は11億円前後とされている。
 
 トオダ興産は、札幌の不動産業、エルムコーポレーションの関連会社と見られる。エルムコーポレーションは、バブル期に急成長したカブトデコムと繋がりが深かった人物が経営。カブトデコム創業者の佐藤茂氏とは昵懇の中だったがその後2人の関係は悪化、カブトが発行した第三者割当増資の引き受けに名を連ね、多額の損失を被ったこともある。
 
 不動産関係者によると、「丸増ビルのある北7西1は、2015年から市街地再開発事業として建設工事が始まる北8西1街区に面しており、土地の価格が下がることはないと見られている。11億円は安い買い物ではないか」と語る。
 北8西1街区の再開発計画は、今年度中に都市計画決定されて既存の建物が除去され、15年度に建設工事に着手。地上50階建て、高さ180mの超高層マンションや医療・福祉系施設の入る高さ70mのビルも建設される。完成は19年度。

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