高齢者住宅・訪問看護・訪問介護・デイサービス・クリニック・就労支援・配食サービスなどを展開しているワンダーストレージホールディングス(HD、本社・札幌市豊平区)の佐藤肇祐代表取締役兼CEO(45)は、起業から15年の足跡を包み隠さず綴った初の著書『不器用な経営』の発売を記念して、2026年3月25日、トークイベントを開催した。
(写真は、佐藤肇祐氏の出版記念トークイベント)
会場となった札幌市豊平区のワンダーストレージHD本社2階セミナールームには、約150人が集まり、佐藤氏が語る、起業の経緯や運と縁によって成長してきた同社の足跡について聞き入った。札幌生まれの佐藤氏は、小樽商大卒業後に半導体商社に勤務し順調に出世、年収1500万円を得るまでになったが、親の介護などもあって30歳で帰札。中途入社した2社では、「頑張りすぎて社長に疎まれてクビになった」(佐藤氏)。妻にクビを伝えられず、クレジット会社で20万円を借りて合同会社を設立、名刺印刷業を始める。朝7時から夜中の12時まで働き、100万円を貯めて福祉の仕事を始めたのが、2011年7月11日。それから紆余曲折を経て、15年で年商40億円、63拠点を有する道内有数の介護福祉企業になった。
書籍を上梓したのは、出版社からの依頼もあったが、自身が試行錯誤で壁に直面しながらも、運と縁で切り抜けてきた軌跡を残そうと考えたから。「運と縁の大切さを主軸に書き進んでいったのに、校正が出てきたら、一番書きたかったところが削除され、タイトルも『不器用な経営』に変わっていた。しかも、サブコピーには『2社連続クビの臆病者でも年商40億円』とある。これは悪口以外の何物でもないと思ったが、出版社は『私たちが売りますから大丈夫』と。結果、発売前に予約が殺到して、重版が決定した」と裏話を披露した。
講演後に、会場からの質問に答え、「経営者になろうと思う人は、小市民にならず、自ら荒れ地を選んで進んでください。社員にビジョンを明確に示し、例え裏切られたとしても愛情を持ち、何よりさぼらないことが大切です」と述べた。続けて、「何事もできないと思ったら負け。令和のコメ騒動で高齢者施設向けのお米が足りなくなった時、社員や幹部はしゅんとするばかり。私は、『米屋を買ったらどうだ』と話したところ、コメ卸会社が当社と組みたいと言ってきた」と話し、「最後は経営者のキャラによって決まるのでは」と訴えていた。



































