北電がLNGコンバインドサイクル方式「石狩湾新港発電所建設計画」の環境影響評価準備書説明会開催、68人が参加

経済総合

IMG_9486 北海道電力は29日、石狩市花川北コミュニティセンター(石狩市)で石狩湾新港発電所建設計画に係る環境影響評価準備書の説明会を開催した。事業計画の説明に続いて1年以上の期間をかけて大気や騒音、振動、海水、動植物、景観への影響調査の結果を報告。その後参加者からの質問に答えた。北電はこの準備書の公告・縦覧期間中にも住民の意見を聞き環境影響評価書としてまとめ、再び公告・縦覧の手続きを経てから工事を開始する。予定では2014年10月着工となっている。説明会には68人が出席した。(写真は石狩市花川北コミュニティセンターで行われた説明会)
 
 石狩湾新港発電所は、小樽市銭函5丁目に建設され、面積は約81万㎡。同社初のLNG(液化天然ガス)を使った発電所でコンバインドサイクル発電方式を導入、2014年10月に1号機の建設を始め、2号機は18年4月、3号機は24年4月にそれぞれ着工。営業運転開始は1号機が19年2月で以降2号機が21年12月、3号機は28年12月となっている。出力はいずれも約57万kwで3機合計で約170万kw。
 
 準備書説明会は、環境影響評価法に基づいて開催されるもので大気や水質、動植物への影響などについて事前調査した結果を報告、参加者からの意見を聴き評価書に反映させる。北電はこの準備書を既に10月16日に経産大臣に届け出るとともに同知事や関係市町に送付している。
 
 説明会では、北電担当者が工事中や運転開始後の大気への影響や騒音、振動、温排水の放出による海水や魚介類への影響、また景観への影響などについて保全措置と予測評価を示し、いずれも「規制基準に適合しており環境に及ぼす影響は少ないものと考えられる」とした。
 
 説明終了後には参加者から16件の質問が出され北電担当者が返答。中でも温排水の放出に伴う石狩湾への影響についてが7件を占め、「海水温上昇でサケが獲れなくなるのでは」などの質問が相次いだ。
 
 北電担当者は「温排水は水深15mの放出口から海水温度との差が7度C以下にして放出する。海水平均温度は11・9度Cなので18・9度C以下で温排水は放出、拡散されるので海水温への影響は少ない」と答えていた。
 この環境影響評価の調査は、北電総合設計と日本データサービスが担当した。

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