北海道セキスイハイム、ハイエンド層向け鉄骨戸建て注文住宅「ELVIA」発売

経済総合

 北海道セキスイハイム(本社・札幌市北区)は2025年10月27日、創立50周年記念として、鉄骨戸建て注文住宅「ELVIA(エルビア)北海道モデル」を同年10月30日から販売すると発表した。世帯年収1500万円以上のパワーカップルや経営者、医師などハイエンド層を対象に、札幌圏を中心に年30棟の販売を計画している。(画像は、ELVIA北海道モデルの外観)
(写真は、ELVIA北海道モデルの発表会見。右から、北海道セキスイハイム・村松正臣社長、髙橋浩一・積水化学工業住宅カンパニー開発統括部住宅開発部北海道開発室室長=札幌プリンスホテル国際館パミール5階北彩にて)

 戸建て住宅の新築市場は、年々減少傾向で、資材高騰や職人不足の影響でさらに減少に拍車がかかっている。そうした中で、5000万円以上の高価格帯の住宅にハウスメーカー各社は力を入れているが、北海道セキスイハイムは出遅れていた。これまでに、「シェダン」「ザ・デザイナーズハイム」をラインナップしているが、同社全体の高価格帯商品の販売比率は8%程度(2025年度上期実績)にとどまっているため、最高級モデルとして「ELVIA」を投入、高価格帯のシェアを高めることにした。

「ELVIA」は、デザイン、住性能、住空間を既存の高額帯商品に比べて進化させた。デザインに関して、鉄骨ユニットを現地で組み立てた時に生じる1階と2階の継ぎ目や2階と屋根の継ぎ目をなくして、外壁が上から下まで連続したような外観にした。磁器タイルの外壁は、現行タイルの1・7倍という大判加工タイル「ルミナタイル」を採用、タイル表面にガラス質をコーティングして焼成しているため、色の深みや素材感が増して、高級感が出るようになっている。

 また、袖壁と庇をL型に配置してダイナミックなデザインとし、2階のテラスは、最大3・3mの深い軒とすることで、北海道では体験できない空間を提供する。インテリアについても、お気に入りのカフェやホテルのロビーのようにしたいという要望に応えるため、これまでの基調色にこだわらずに、インテリアのイメージを優先して、構築した内装を提案する。

 住性能では、外壁に既存の高性能グラスウールに高性能フェルールフォームを追加することによって、グラスウール314㎜厚相当の断熱性能を実現。屋根には、既存の高性能グラスウールユニットにウレタンフォームを追加、グラスウール477㎜厚相当の性能を確保した。これによって、断熱性能等級6を実現している。さらに、屋根には、本州の積雪寒冷地で20年の実績があるステンレス屋根を採用、アフターメンテナンス費用の低減を可能にした。

 住空間では、北海道セキスイハイムでは初めての全館空調システムを導入、第一種換気と全館空調システムを組み合わせて、エアコン一台で家中を、冬は温め、夏は冷やす快適な空間にすることができる。オプションで加湿ユニットを設置でき、冬でも30~40%の湿度を保てる。睡眠環境を湿度、温度、照明でサポートできるシステムも備えた。

 モデルプランは35坪、坪単価150万円で総額5000万円強。北海道セキスイハイムの村松正臣社長は、「『ELVIA』は、内外装デザイン、耐震、断熱で当社最高水準の性能を織り込んでいる。この商品の投入によって、5000万円以上の高価格帯の販売比率を、戸建て全体の10%強に高めたい」と話している。

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