自動車部品製造用の工作機械や輸送用機器部品などを製造販売している東京証券取引所スタンダード上場のヤマザキ(本社・浜松市中央区)は2025年9月11日、札幌証券取引所本則市場に上場した。同社は同年8月、福岡証券取引所に上場しており、九州と並んで自動車産業、半導体産業の集積が進む北海道で事業機会の創造を図るため、札証にも上場することにした。(写真は、有価証券上場通知書の交付式。左から、札証・長野実理事長、ヤマザキ・山﨑好和社長)
この日、札証2階会議室で行われた有価証券上場通知書交付式で、札証の長野実理事長は、「札証への上場を機に、北海道で層が薄い二次産業の活性化に力を発揮していただき、精力的なIR活動を行って北海道での知名度向上とともに、取引先、株主を増やされることを期待している」と挨拶した。また、ヤマザキの山﨑好和社長(64)は、「当社は、工作機械メーカー、輸送機器部品メーカーとしてお客さまに寄り添い、世界中で必要とされることをモットーに北海道地区でも、設備、技術を提供してきた。より一層、同地区への貢献を目指したい」と話した上で、「特に半導体製造装置関連分野での取り組みを強め、企業価値を高めることで株主の皆さまの理解を深め、知名度と魅力のアップに努めたい」と語った。
ヤマザキの2025年3月期連結決算は、売上高30億9300万円、営業利益7700万円、経常利益8400万円、重利益5700万円。従業員数は318人。本社、工場がある浜松市は、東南海地震のリスクがあるため、BCP(事業継続計画)の観点から、九州、北海道への工場立地も検討している。北海道には2025年2月、苫小牧事務所を開設した。札証への上場は、2025年に入って4社目となり、上場企業数は、重複47社、単独19社の計66社になった。