文房具、オフィス家具などを展開する東京証券取引所プライム上場、コクヨ(本社・大阪市東成区)グループのコクヨ北海道販売(同・札幌市白石区)は、同社社員が働く現場を見学できる「ライブオフィス」をリニューアルした。これに伴い、2024年9月5日(木)と6日(金)の2日間、オフィスのリニューアルや新設を検討するお客に向けた提案型イベント「札幌ライブオフィスリニューアルフェア2024」を開催する。(写真は、「Synergy」をコンセプトにリニューアルした3階のライブオフィス)
コクヨは、自社のオフィス家具を使った、提案型のモデルオフィス「ライブオフィス」を全国29ヵ所で展開している。札幌では、コクヨ北海道販売のオフィスを使って、2017年に「EZONE」の名称で開設。以降、毎年テーマを決めてリニューアル、実際に同社社員が執務するオフィス環境を見学してもらい、オフィス家具の販売に繋げている。2023年の「moviiing」に続く2024年は、「Synergy」をテーマにした。
(写真は、2階の「コンフィスペース」)
今回のリニューアルについて、同社アカウント営業部ファニチャー2グループの中村勇希係長は、「人と人が触れ合うことで相乗効果が生まれるというコンセプトの下、リニューアルした」と話す。大幅にリニューアルしたのは、2階の食堂。これまでは、同社社員が、昼食を食べる時に利用していた程度だったが、パートナー企業やお客と一緒に使える場所とした。壁を取り払って床面積を広げ、席数を32席から52席にした。名称も心地良いの「コンフォータブル」を引用、「コンフィスペース」に変えた。
3階オフィスには、一人で執務に集中できる「ブースエリア」、カジュアルに打ち合わせができる「ラウンジエリア」、リラックスして執務できる「ライトワークエリア」、長時間集中できるエリアなどを設けた。サウンドマスキング機器で、程よい雑音を流すスペースや、高遮音性の4枚合わせガラスを用いた会議室もある。
(写真は、3階のライブオフィス)
(写真は、3階のプロジェクトエリア)
「EZONE」開設時の2017年から、営業部門の社員は、フリーアドレスを導入。2022年からは設計を含めて、内勤者を含めた社員66人全員が、フリーアドレスになった。「営業職の人たちは、すぐに出かけられるように、ライトワークエリアを使う場合が多く、まとまって集中して仕事をしたい社員は、長時間執務エリアを使う場合が多い」と前出の中村係長。フリーアドレスを導入している企業の中には、しばらく経つと、席が固定化してしまう課題があるが、同社では、フリーアドレスを徹底、毎日同じ席に座る社員はいないという。
今回のフェアでは、160社、400人を集客目標にしている。コクヨ北海道販売の2023年9月期の売上高は、約60億円。そのうちライブオフィスの見学が購買動機になったのは、約7億円。札幌市や千歳市などでは、再開発やラピダス進出に伴うオフィス需要が期待されており、同社では、こうした機運を捉えて、ライブオフィスの来客誘致を積極化する。フェア以外でも見学を受け付ける。