札幌市中央区大通東5丁目・東6丁目の旧中央体育館跡地で、道内初となるFCバス(燃料電池バス)やFCトラック(燃料電池トラック)など、大型燃料電池車にも対応可能な、定置式水素ステーションの建設工事が始まった。(写真は、定置式水素ステーションの建設工事)
道内の水素ステーションは、定置式が「しかおい水素ファームステーション」(河東郡鹿追町、エア・ウォーター=本社・大阪市中央区=の運営)、移動式が「エア・ウォーター移動式水素ステーション札幌」(札幌市豊平区)、「室蘭市移動式水素ステーション『くじらんステーション』」(室蘭市、いずれもエア・ウォーター北海道=本社・札幌市中央区=の運営)の計3ヵ所がある。
札幌市は、北海道胆振東部地震でブラックアウトを経験したことや地球温暖化の原因となっている、CO2排出を抑える目的などから、使用時にCO2を出さず、停電時でも電気や熱を供給することができる、水素エネルギーを活用したモデル街区として、旧中央体育館跡地を選定。このモデル街区の中核となる定置式水素ステーションについて、公募型企画競争(プロポーザル方式)を実施して、今年3月、エア・ウォーターを最優秀提案者に決定していた。
2024年5月から始まった建設工事は、敷地面積約415坪(1371・8㎡)を利用して、事務所・機械室(約16坪=54.2㎡)、トレーラー・カードル貯蔵エリア(約41坪=137.3㎡、※カードルとはガス容器を何本かまとめて枠組みしたもの)、キャノピー(天蓋・庇のこと、約27坪=90.9㎡)を設置する。道内で初めて、FCバス、FCトラックなど大型燃料電池車にも対応できる定置式水素ステーションにする。
施設名は「エア・ウォーター水素ステーション札幌」(仮称)、設計は竹中工務店東京一級建築士事務所(東京都江東区)、監理は竹中工務店北海道監理一級建築士事務所(札幌市中央区)、施工は竹中工務店北海道支店(同)。工期は2025年1月末まで。