お好み焼・焼そばの風月、「本店」創業日の2月11日に56年間の営業終了

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 お好み焼・焼そばの風月(本社・札幌市豊平区)は、2月11日に「本店」(同市中央区南17条西6丁目1)を閉店した。建物老朽化のためで、創業開店日と同じ日に56年間の営業を終えた。(写真は、2月11日に56年間の営業を終了した風月「本店」)

 風月は、大阪出身の二神敏郎さんが1967年2月11日に「本店」を現在地にオープンさせ、お好み焼・焼そばの提供を始めたことがルーツ。当時、札幌ではお好み焼は知られていない時代、二神さんは大阪出身でお好み焼には馴染みがあったものの、その作り方さえ知らないままオープンさせたのが「本店」だった。

 風月という社名は、お客さまという風が、日々月々、大きく吹いてほしいという願いを込めて付けられたという。その社名通り1985年に2号店をオープンさせて以降、店舗網を広げ、直近では本店を含めて、13店舗(期間限定店舗のJRA札幌競馬場店を除く)を展開してきた。

「本店」は、札幌市電「静修学園前」停留場近くにあって、近隣の高校生たちに世代を超えて長く親しまれてきた。風月が「本店」の閉店をホームページで告知したのは2022年8月1日だったが、その翌日、二神俊郎さんは急逝、78歳だった。最終日は行列ができるほど賑わったというが、創業者の二神さんはこの光景を見ることが叶わなかった。風月の店舗は「南23条店」など札幌、旭川、苫小牧で12店舗になった。

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