アウトドア・フィッシング用品卸・小売りのアイビック(本社・札幌市東区)とアウトドア用品製造・販売のスノーピーク(同・新潟県三条市)、フィッシング用品製造・販売のティムコ(同・東京都墨田区)などが合弁で設立したキャンパーズアンドアングラーズ(同・札幌市東区、以下CAA)は、北広島市に続いて、寿都郡黒松内町にも体験型アウトドア施設を整備する。2027年にオープンさせる計画。(写真は、黒松内町とCAAの包括連携協定締結式。左から鎌田満・黒松内町長、牧野良彦・CAA副社長)

 CAAが整備する体験型アウトドア施設は、アウトドアフィールドや水辺環境などポテンシャルの高い地域で自治体と連携しながらキャンピング、フィッシングに関わるモノとコトを総合的に提供する施設。北広島市の施設は、輪厚川や北広島レクリエーションの森を利用したアウトドア体験と物販、飲食のアミューズ機能を融合させた施設で、2023年秋から順次オープンさせる。
 黒松内町の施設の整備エリアは未定だが、国の天然記念物「歌才ブナ林」やヤマメ、ニジマス、サクラマス、アユなどが生息している朱太川を生かしたアウトドア体験が可能な地域に整備する意向。

 これに先立ち、2022年1月31日にCAAと黒松内町は包括連携協定を締結した。同町は、30年前に歌才ブナ林が国の天然記念物に指定されたことを受け、「ブナ北限の里づくり構想」をまちづくりの核にしてきた。しかし、人口減のスピードが速く、この10年間で人口は500人減少、まちづくりをを担うマンパワーの不足が深刻になっている。そうした中、同町はCAAの理念に共感、包括連携協定を結ぶことにした。CAAがこうした協定を結ぶのは初めて。

 同町の鎌田満町長は、「CAAから釣りとキャンプを生かしたまちづくりの提案をいただき、当町が目指す一つの姿と判断して協定を結ぶことにした。民間の力を借りて町の特徴を発揮、地域の発展を進めていきたい」と話した。

 また、CAAの牧野良彦副社長(アイビック社長)は、「黒松内のまちづくりに共感して協定を締結することにした。貴重な自然環境を最大限に生かし地方創生に協力したい」と述べた。同町にはスノーピークと提携している「歌才オートキャンプ場ルピック」があり、この施設を充実させていくとともに、2027年に北広島市と同様の体験型アウトドア施設を整備する。


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