チョコレート製品のロイズコンフェクト(本社・札幌市)が昨年12月にニューヨークに出店、札幌の洋菓子メーカーとして米国初進出を果たした。同社は、アジア各国に合計43店舗を出店しており海外進出では先行している。ロイズは2013年中に米国にさらに2店舗の出店を計画しており“札幌スイーツ”の海外展開を牽引しそうだ。
ロイズの海外進出は、2001年のシンガポール出店から始まった。昨年末までにシンガポール5、中国9、マレーシア6、タイ4、フィリピン6、ブルネイ3、インドネシア1、台湾5、ロシア2、韓国2の合計43店舗を展開し札幌の洋菓子メーカーとしていち早く海外進出を果たしている。
北海道の菓子メーカー各社は、北海道土産としてのブランド価値を維持し高めるために道内出店に限定しているケースが多い。
ロイズも国内展開では道内出店に限定した展開をしており道外は10空港の免税店のみに出店、北海道ブランドの価値を守る姿勢を徹底している。
海外展開は、こうしたブランド価値の低下を招かず札幌スイーツとして知名度を高めれば海外観光客の誘致にも繋がる。
ロイズは、アジア各国に進出して販売ノウハウや半製品の輸出方法についての知見を蓄積、米国出店に踏み切った。昨年12月にオープンしたニューヨーク「マディソン店」に続き、今年中にさらに2店舗を出店、早期に米国3店舗体制を確立する。
札幌スイーツの海外展開は、ロイズが先行しており他社はようやく東南アジア展開を具体化する段階。10年先行しているロイズの海外展開は食産業立国を目指そうとしている北海道のモデルケースとなりそうだ。